トリップできたので未来を変えます。4【ONE PIECE】 (ページ27)

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79-1 思い出し鼻血とはページ27

生暖かい視線を感じてゆっくり目を開ける
すると、視界は90度に横になったへんてこなデッキとテーブル

瞬時に、あ、私寝てたんだと気づいて
目を開け顔を上に向けた

サンジ「お、おはよぅ……ございます」

「……ここが、天国」

サンジ「Aさん寝ぼけてます？」

「いや、割と正気」

すると、眩しかった視界に影がさす

サクラ「いつまで寝転んでるの」

「ほれみろやっぱり天国だ」

顔を赤くするサンジ君に呆れ顔のサクラ、どちらも天使のようにー……ってやっぱり私寝ぼけてるかもしれない

カナリヤ『おっ、ワタシも仲間に入れ』

「さーて起きるかな」

サンジ君にありがとうと言ってから起き上がると、何故かがっくりと肩を落とす兄

サクラ「……」

…………サクラの視線がチクチクとささる

仕方なく、仕方なく！兄におはようと声をかけてほら、と両手を広げた

「……おはよ、兄さん」

カナリヤ『～っ…ツンデレだなあーAは！』

「一言多いなー、兄さんは」

あははー…と、口から出るのは乾いた笑い
兄の背中をトントンしながら、私は後ろの2人に聞いてみた

「どのくらい寝てた？私」

サンジ「えーと……多分30分ちょっとくらい…あ！それよりお腹！大丈夫なんですか！？」

思い出したかのように慌て出すサンジ君が面白くてクスクス笑うと
抱きついていた兄が離れ、サンジ君らの方へ向き直った

カナリヤ『大丈夫、大丈夫』

そう言ってオッケーサインを出す兄に、サンジ君は怪訝な目を向ける

そりゃそうだ、そもそも殴ったのこの人だし

サンジ「俺はAさんに聞いてるんですけど…」

カナリヤ『そんな目で見ないでよ、大丈夫だってー！
あ、ほら、なんなら見る？』

「…ん？」

見るって何をだよ、と聞く前に兄が私の服の前を掴む

生憎、パーカーはサンジ君の足にひいてたから私はさらしとインナーとTシャツでして
ガバッとめくれる服装だったんですね、ハイ

「っ！？」

グイッと私の服を胸の下らへんまで捲り上げた兄はドヤ顔でサンジ君の方を向いて言った

カナリヤ『ね？傷、全然ないでしょ。内出血もしてないし』

サンジ「ゴハアッッッ」

お察しのいい人ならわかると思うがサンジ君、鼻血で吹っ飛びました
小さくても鼻血出るんだね、サンジ君

「あっちゃー………」

カナリヤ『ありゃ？』

サクラ「あ、血が本に………」

これはデッキ掃除だなーと呑気なことを考えながら、私とサクラは兄に鉄拳制裁を食らわした