76. 勇気 ページ23
――風が少し肌寒い。
スマホで時間を確認すると、もう9時半になっていた。
(仕事終わるの9時くらいって言ってたけど…ホントに、来てくれるのかな)
…至さんのことを考えると、手が震える。
ちゃんと、私の気持ちは伝わるのか…。
A「っ……あ…」
―――至さん、だ。
公園の入口の所をスマホを片手に歩いていた。
…声、出さなきゃ。
A「っ…至さん！」
声を張り上げると、至さんが驚いた顔をしてこっちを見た。
…一瞬動きが止まって、ゆっくり私の方へ歩いてきて……目の前に来てくれた。
至「…何で、いるの？」
A「…私が万里にお願いしたんです。至さんと、話がしたくて」
至「…そういうことか」
……気まずい。
何から…何を、話せばいいんだろう。
頭の中が、真っ白になって……。
至「…話って？」
A「あ……えっと、その…」
どうしよう。
どうやって話したらいいんだろう。
至「…もしかして、十座と上手くいった？」
A「えっ…？」
至「…ケーキ持ってったんでしょ？どうだったのかな、って」
A「あの、それは…」
至「…ごめん、やっぱり言わなくていいよ。聞いたら、オレがキツいから」
至さんが困ったように笑う。
違う……言わなきゃ、兵頭くんとは何もないって…
至「…ごめん、帰るね」
A「あっ……」
辛そうな表情をしたまま、背を向けた。
……至さんが、行ってしまう。
―――嫌だ、行かないで……！
A「っ…待ってください！」
声と同時に走り出して、至さんの腕を掴む。
……立ち止まってくれた。
至「……A？」
A「…違うんです。私は……」
…至さんの腕を掴む手に、ぎゅっと力を込めた。
A「……です」
至「…え？」
A「っ…私、至さんのことが好きなんです！」
…至さんが、驚いた顔をする。
心臓が、暴れだして止まらない。
至「…何、言って…」
A「兵頭くんじゃありません。…私は、至さんが好きなんです」
――お願い、伝わって…！
………至さんが、目を逸らした。
至「…からかってるなら、やめて」
A「え…」
至「…信じられない、から」
…至さんが、そっと腕を剥がした。
――心のメーターが、振り切れる音が聞こえた。
立ち去ろうとする至さんの顔に咄嗟に手を添え――…自分の方へ引き寄せた。
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Mina(プロフ) - 姫林檎さん» ひめりんごさん！嬉しいお言葉ありがとうございます！( .. ) 亀更新ですみません…(泣) これからもがんばります(^^♪ (2017年10月28日 9時) (
レス) id: da5037e298 (このIDを非表示/違反報告)
姫林檎 - Mina様初めましてひめりんごと申します。毎度毎度更新させれるのを楽しみにしていますヾ(●´∇｀●)これからも頑張ってください！ (2017年10月28日 1時) (レス) id: 30815a9d4d (このIDを非表示/違反報告)
Mina(プロフ) - pineさん» すみません！外しておきますね。ご指摘ありがとうございます！ (2017年9月7日 17時) (レス) id: da5037e298 (このIDを非表示/違反報告)
pine(プロフ) - オリフラ外してくださいね (2017年9月7日 6時) (レス) id: 3bc5a1844b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mina | 作成日時：2017年9月7日 1時
