私たちの秘密事。２

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お医者さん「うん、よく寝てましたね。明日の朝には退院していいから、今日はまだゆっくり寝てましょう。それと、無理し過ぎないように」






そう言うと、お大事に、と言って、部屋をでる。








慎太郎「はぁ、本当によかった…！ちょっと、塾に電話してくる」









そう言うとしんちゃんは部屋を出て携帯電話が使えるエリアまで走って行ってしまった。









この丸一日半、私は長い夢を見ていたような気がした。








ずっと傍にいた大好きな大我が、どこか遠くへ行ってしまうような、そんな夢。








……どうか、正夢になりませんように。








そう思いながら、私はトイレに行きたくて、その場から立ち上がろうとする。








ずっと寝ていたせいか、立ち上がると今もまだクラクラしてしまう。






やっとの思いで立ち上がると、ベットの上に小さな紙が置いてあるのに気づく。







その紙を開くと。









『……なんで』









前に大我とインスタ映えしそうなカフェでデートした時に、私が大我の似顔絵を書いた紙が置いてあった。







すると、その絵の横に小さく【お守り】と書いてある。






大我はいつもこうやってお守りをくれる。






期末テストの時も消しゴムに思いを書いてくれて、お守りを作ってくれた。






それが、なんだか嬉しくて、頬が上がると共に、目に涙が溜まってくる。







あんなに私はひどいことをしたのに、大我はそんな私を心配してくれてる。






それが本当に、本当に嬉しかった。







大我は今日、授業なのかな…。









ガラガラ







慎太郎「塾長に電話したら安心してた！…って、なに、どうしたの？」







勢いよくしんちゃんは私の部屋に入ると、立ち上がっている私を見て、尋ねる。







『…あっ、トイレ行きたくて』







慎太郎「一人で行ける？」







『うん、大丈夫っ、』







私はそっと、その紙を手の中にしまい込んだ。









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