☆1日目 ─瞬き─ ページ8
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しばらくフローリングに座り込んでいたけど、いつまでもそうしているわけにもいかず…
ベランダの窓を開けて外の空気を吸い込んだ。
夜景はいつも通りなのに、しんと静まり返っていて耳が痛いほどだ。
音を立てないようにそっとベランダに出てみる。
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A「……あっ」
空を見上げると、明るい星がキラキラ輝く。
夜景も人も車も全部固まっているのに、星だけはいつも通り瞬いている。
A「…そっか。星は宇宙だから、世界のものとは別物だから…いつも通りなのかな?
ってことは、朝が来てお天気が変わったりもするってこと?あっ…でも地球の自転は……」
北山「ふっ」
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急に吹き出す声が聞こえて振り向くと、みっくんがベランダに出て来る。
お互いの腕同士が触れそうな距離に並んで外を眺める。
コンサートでは小さいってネタにしているけど、どちらかといえば小柄なわたしからすると十分男らしい。
北山「……さっきは……ごめん」
小さくぽつりと呟く。
A「…ううん。よく考えたら、家来る?って聞かれて二つ返事で行くって言う女…それが目的だって普通思うよね。」
わたしも小さめの声でありのまま答える。
北山「……ここ帰ってくる前、寄ったでしょ。マンション。」
A「…うん」
北山「……実は付き合ってるって思ってた子がいるんだけどね……部屋行ったら男といた。」
テンション低いくせにふふって無理して笑う。
北山「ベッドでまさに最中的な?…すごくね?」
また無理して声を上げて笑う。
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みっくんの顔を覗き込む。
北山「なんかー…逆に目が覚めたって感じ。何となく怪しいなとは前から思ってたしね。」
言葉とは裏腹に、寂しい目で遠くを眺める。
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大好きなアイドルのリアルな恋愛事情なんて知りたくないけど…
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それ以上に…
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A「…みっくんの素晴らしさが分からないなんて、彼女は見る目ないね!」
肩をコツンとぶつけて軽く突き飛ばす。
A「さっきの仕返しー」
大してよろめかなかったみっくんはふふっと笑う。
北山「…うるせー」
お互いケラケラ笑いながら、しばらく外を眺めていた。
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kira.7(プロフ) - 初めまして(*´-`) こうゆうファンタジー的なお話なかなか無いので、凄く面白いです!!こうゆうお話待っていたので勝手に喜んでいます笑 続きが楽しみです。頑張って下さい! (2018年9月29日 13時) (レス) id: b16b19ff4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏芽 | 作成日時:2018年8月25日 23時