☆1日目 ─彼女─ ページ5
北山「通り道だから1件寄りたいんだけど大丈夫?」
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運転してたみっくんが、スピードを落としながら確認する。
A「うん。大丈夫。」
北山「じゃ、ちょっと停めるね〜」
ほどなくして、高層マンションの前で車は停まった。
北山「物取ってくるだけだからすぐに戻る〜。待ってて」
A「…うん」
慣れた様子でみっくんの背中は高層マンションに消えた。
多分…
自分の家ではないんだろうなぁ…って
でも気軽に入っていけるなんて、きっと…
親しい人………
A「彼女…だよね」
へこむなんて立場じゃないけど、大きなため息が出てしまった。
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マンションの近くにあった自販機で、二人分の飲み物を買って車に戻ってきて…
随分経った気がしてマンションを見上げる。
まさかエレベーター動いてないなんてことないよね?
とにかく待つしかないわたしは助手席に身を任せた。
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北山「お待たせ。ごめんねー…。」
そうしていると、運転席のドアが開いてみっくんが乗り込んで来た。
消え入りそうな声でこっちも見ずに言った後、車は動き始めた。
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しばらくしてついにわたしの家が近付いてきて、みっくんに細かく道案内する。
A「あ、ここ…」
さっきの高層マンションとはうって変わって、コンパクトなマンションの前に車は停まる。
もうみっくんとの時間はここで終わりかぁ…
寂しいなぁ…
だけど二人きりでドライブして、家まで送ってもらえるなんて
もう十分夢みたいだった。
恥ずかしくて、でも楽しくて…
時間が元に戻っても、絶対忘れないようにしよう。
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A「運転してくれて、送ってくれてありがとう。帰り気を付けてね。」
精一杯心を込めてお礼する。
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北山「………」
みっくんは考えるように前を見たまま黙り込む。
A「………」
わたしもなぜか前を見たまま黙り込む。
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北山「………やっぱ家来る?」
ちょっと気まずそうに片方の口角だけ上げて、わたしを見つめながら出た言葉に
驚いて固まりながらも、なぜかすぐに
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A「…はい。」
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返事をしてしまった。
☆1日目 ─二人きりの夜─→←☆1日目 ─それぞれの住む場所へ─
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kira.7(プロフ) - 初めまして(*´-`) こうゆうファンタジー的なお話なかなか無いので、凄く面白いです!!こうゆうお話待っていたので勝手に喜んでいます笑 続きが楽しみです。頑張って下さい! (2018年9月29日 13時) (レス) id: b16b19ff4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏芽 | 作成日時:2018年8月25日 23時