3days ーHiromitsuー

☆1日目 ─コンサート会場で─ ページ1

A「ひさしぶりー！1年ぶりだね！元気だった？」


「元気だよー！Aちゃんも元気でよかったー！」



1年ぶりの再会にわたしたちは会場前でぎゅっと抱き合う。



昔はイベントやコンサートがあれば一緒に出掛けたり頻繁に会っていたわたしたちも、社会人になればそれはなかなか難しくて



ここ数年はわたしたちにとってコンサートは1年に1度の『祭典』化した行事になっていた。



いつものようにグッズを買って会場に入ると、思わぬ良席に二人して固まる。



「Aちゃん、こんな席初めてだねー！当ててくれてありがとー！！」


泣きそうな顔をしながら喜ぶ彼女に、わたしもその景色を見て泣きそうになる。


A「1年間、仕事がんばってよかった〜！今日はいっぱい楽しもうね！」




そう言った瞬間、会場は暗転し悲鳴に近い歓声が響き渡る。



コンサートが始まる……！






.







.








A「……っ！！」




その時、急なひどい耳鳴りに思わず耳をふさいで席に座り込む。




それと同時に頭の中にどんどん情報が流れてくる。



文字？なのか声？なのかよく分からないけど、とにかくどんどん流れ込む。









『おめでとう。

強い絆で結ばれた二人の波長がやっと同調し、この場所で出逢いました。

今世界中で動いているのはあなたたち二人だけ。

3日間二人で行動し、絆を見つけてください。

その期間何をしても問題ありません。

3日後、またこの時間が流れ出した時全ては元に戻ります。

3日間の出来事を記憶として残せるかどうかはあなたたち次第です。

さぁ、まずは自分以外に動いている人間をさがしてください』








耳鳴りも治まり目を開けると、暗転した会場は恐ろしいほど静まり返っていた。




A「……うそでしょ………？夢………？」

☆1日目 ─声─→

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