キンプリ専属マネージャー (ページ40)

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届いたピザと岸くんの手料理を机に並べて
みんなで囲む。

いろんな方向から視線を感じる。
うう、なんか緊張してきた…。

「…やっぱりわたし向こうで！！」

岩橋「いいからいいから」

「でも、」

立ち上がろうとしたわたしを
隣に座る岩橋くんが肩を押して阻止する。

神宮寺「そうだよ。みんなで食べた方が美味しいって」

岸「1人で食べてても寂しいじゃん。
てか、Aさん俺の作った野菜炒め食べてみてよ！」

髙橋「そうそう！俺、Aさんがいないと美味しく食べられないよ～」

「あの、分かりました！だからそんなに私のこと見ないでください！」

平野「ごめんごめん笑。じゃあいただきまーす！」

平野くんに続いてみんな手を合わせて
口々にいただきまーすと言い、料理に手を伸ばす。

正直今日はまだ本調子なわけじゃないし、
激しくダンスした後であんまり食欲はない。

でもみんなの優しさのおかけで
こうして初めてメンバーと一緒に食卓を囲むことになって、

それが私にとってとても嬉しいことだった。

口の中にたくさん詰める人
わいわい喋り出す人
黙々と自分の分を食べ続ける人…

そんな彼らの様子を見ていたら
昔のことが蘇った。

あの頃は私もメンバーたちと毎日同じ食卓を囲んでて

料理の味を褒めてもらえるのが嬉しくて
彼らの話している姿を見るだけで楽しくて。

そんな彼らは年下で新人の私を
まるで本当の妹のように可愛がってくれた。

なんだか、家族みたいだなって思ってた。

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『「…おーーーい。Aさんー！」』

はっ！！！

何人かの呼びかけで、一気に現実に引き戻される

岩橋「ねえねえAさん、全然食べてないけど調子悪い？」

「え！そ、そんなことないです！私はとっても元気です！！」

心配をかけたくなくて、急いでピザを口に運ぶ

「ゴホッゴホッ…！！」

無理に詰めたものだから、案の定盛大にむせた

永瀬「おいおい、大丈夫かよ～笑」

そんな私の姿を見て笑う人、背中をさすってくれる人、タオルを手渡してくれる人…。

色んな人がいて、

キンプリも、１つの家族みたいだって思った。
私もその中の1人に、いや1部にでもなれたらって、

私がそんなことを思ったのは
真夏に向けて日差しが強くなりかけた7月初旬の夜のこと。