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どうしたらいいかわからず
ベットに座ったまま向き合う私と男の子。
『…あんまり見るなよ』
『あっ…はい、ごめんなさい』
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無意識に見つめてしまっていたらしい
思わず謝ってしまった。
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と、とりあえず落ち着こう。
『……あの、』
『これ、あんたがやってくれたの?』
『え?…あぁはい。傷が痛そうだったので…』
『ふぅん…そ。』
『はい…あの、体調は大丈夫ですか?』
『ん?あぁ、もう平気』
『そっか…よかった…』
『……』
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可愛らしいお顔とは反対に
素っ気ない返事をする彼だけど
とりあえず熱は下がったみたいでよかった…
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『あのさ』
『…ん?なんでし…』
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彼は何かを言おうとしていた。
私もそれに返事をしようと聞き返そうとした。
だけど、ふと視界に入った時計にそれどころじゃなった。
.
『…うそ…』
『え?』
『ち、遅刻…、』
『ち、遅刻?』
『か、会社!遅刻しちゃう!!』
『え、ちょおい』
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私は何よりも朝は弱い。
だから出来るだけ間に合うギリギリまでは
寝ていたいというタイプなのだ。
いつもならそれで間に合うのだが、
今朝は、少し状況がちがう。
ベットから朝からドタバタと降りて洗面台に向かう。
洗顔をして歯磨きをして
また寝室に戻って勢いよくクローゼットから服を引っ張り出す。
その様子をベットの上でただただ大人しく彼は見ていた。
真っ白なタイトなスカートとシャツに
薄い緑のカーディガンを羽織ってから
紫色のネックレスとピアスを付ける。
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髪の毛をドライヤーで軽くブローしてから
化粧はざっとやってから後は会社でやろう。
15分でなんとか準備を終えてあとは出るだけだ。
『女の朝って大変だな。色気ないけど』
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いつの間にか寝室から出てきてソファに座っていた彼が
こちらをみてフッと笑いながら言った。
なんだか小悪魔なのか、憎たらしいと言うのか
昨日弱って寝ていた方がよっぽど可愛く思えた。
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ららか7(プロフ) - 更新楽しみに待ってますっ。 (2017年3月8日 21時) (レス) id: 427e8f66fd (このIDを非表示/違反報告)
こすも(プロフ) - 更新まってます!! (2017年3月3日 17時) (レス) id: 313d33003e (このIDを非表示/違反報告)
ど新規8号車 - タクヤくん、可愛い( 〃▽〃)更新頑張ってください!応援してます!!! (2017年2月20日 20時) (レス) id: bfeefa33f5 (このIDを非表示/違反報告)
SAKISAn☆(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新がんばってください!! (2016年12月22日 16時) (レス) id: d6a15ba5b0 (このIDを非表示/違反報告)
平安京@アイコンはのっきーより。(プロフ) - オリジナルフラグを外しましょうね(*^▽^*) (2016年12月17日 13時) (レス) id: 2c9f73144a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:natsume。 | 作成日時:2016年12月12日 11時