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ギュッ…
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『…タクヤ?』
『…最初の時、…言ったろ。寂しい時はそばにいてやるって』
『あー…言ったね(笑)…慰めてくれてるの?』
『…一応』
『ふふっ…そっか。』
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あんなものはその場限りのおかしな冗談かと思った
でも、後ろから抱きしめてくれるタクヤの温もりが
私を安心させてくれた
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『でも大丈夫だよ。…もう大丈夫』
『…あっそ』
『というか、元々そんなに悩んでないから(笑)』
『はいはい。よく言うわ』
『ふふっ…』
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『でも、…』
『ん?』
『…タクヤがいなかったから、私泣いてたかもね』
『…あっそ。まぁ、そん時は涙の一つでも拭きながら抱いてやるよ』
『なっ、…バカ言わないで下さい!』
『バカはあんただ。冗談に決まってんだろ』
『…あ、すいません。ってなんでまた私が…』
『あー、ほんと手のかかるご主人』
『それはこっちのセリフですっ』
『そうゆう事にしといてやるよ』
『もう…』
『…つーかさ、』
『…ん?』
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『べつに、泣く必要なんかねぇだろ』
『え?』
『勝手だろうと、別れて2週間でより戻そうとかいう奴だろうと、後からでもお前が必要な事に気づいたんだろ?』
『……そうかもしれないけど…』
『理由や過程がどうあれ、お前の好きな男がお前とやり直したいて思ったんだから素直に喜べばいんじゃねぇの』
『………』
『お互い、失ってから気づいたって遅かねぇだろ』
『そ…っか』
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自分ひとりだったら、
そんな考え…とても思い浮かばなかった
もう終わってしまったものは簡単には修復できない
失ってから気づいたって遅いんだ…そう思っていた
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タクヤの言葉は重たい気持ちを少しずつ和らげてくれた
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『…タクヤ』
『…あ?』
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『今日は私の買い物に付き合って?』
『は?……べつにいいけど…寝るんじゃねぇの?』
『ううん。気分が変わった』
『フッ…なんだそれ。』
『ほら、準備しよ?行こいこ!』
『俺はそんな準備かかんねぇよ。時間かかんのはあんたの若作りの為の厚化粧だろ』
『な、…何ですかそれ!?…失礼な!』
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やっぱり、タクヤがいてよかった
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ららか7(プロフ) - 更新楽しみに待ってますっ。 (2017年3月8日 21時) (レス) id: 427e8f66fd (このIDを非表示/違反報告)
こすも(プロフ) - 更新まってます!! (2017年3月3日 17時) (レス) id: 313d33003e (このIDを非表示/違反報告)
ど新規8号車 - タクヤくん、可愛い( 〃▽〃)更新頑張ってください!応援してます!!! (2017年2月20日 20時) (レス) id: bfeefa33f5 (このIDを非表示/違反報告)
SAKISAn☆(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新がんばってください!! (2016年12月22日 16時) (レス) id: d6a15ba5b0 (このIDを非表示/違反報告)
平安京@アイコンはのっきーより。(プロフ) - オリジナルフラグを外しましょうね(*^▽^*) (2016年12月17日 13時) (レス) id: 2c9f73144a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:natsume。 | 作成日時:2016年12月12日 11時