検索窓
今日:11 hit、昨日:22 hit、合計:286,925 hit

44. ページ44











『えっとね、この子は…』



タ『従兄弟』
























『え?』



稜『え?』









.









.









突然私の言葉を遮って単語を発したのは

さっきまでずっと無言でホットケーキを頬張っていた彼









.









.









.









稜『…い、とこ?』





タ『そ。俺、今年から就職でこっちに来てたんだけど辞めちゃってさ、会社のアパートに住んでたから家も出なくちゃ行けなくて困ってたんだけど、ちょうど従兄弟のこいつが居たから次の就職決まるまでここで世話になってんの。な?』




稜『…そうなの?』



.『え、…あ、うん』



.





どうやらそうらしいです…






.









.









.








どうしたらそんな都合のいい嘘の事情が
スラスラと口から放たれるのだろうか…







.









.









タ『…てなわけなんで、べつに俺らやましい関係じゃないんで』



『やましいて…あ、でも本当にそんなんじゃないから…』



稜『そうなんだ。…べつに疑ってないよ?それに、…もう俺にそんな気遣って必死に言う必要ない…しさ』





『あ…そうだよね、ごめん…』








.









.









さっきまで動揺で混乱してた気持ちの反面


ほんの少しだけ心の隅で実は嬉しいと思う気持ちはあった





.







でもそれは、今の彼の言葉で






やっぱり私たちは終わったんだという事実を突きつけられて


ほんの少しでも浮かれてしまった私のちっぽけな感情なんて
あっという間に一瞬にして打ち砕かれた。








.









.









あ…、なんか…どうしよう








…私、泣きそうだ









やだな…





ここで稜雅の前で泣いたりなんかしたら

未練がましい女とか思われちゃう



隣にはタクヤもいるし、


年下の前で泣くなんて情けなさすぎる…









.









.









.









『じゃぁ、なんであんた今日来たの?』









.









.









そう、まっすぐ前を向いて目の前にいる稜雅に

視線と共に言葉を投げかけたのは隣にいる…タクヤ








目頭が熱くなって今にも溢れそうな涙を下を向いて
必死に堪えている私を助けてくれたかのようなタイミングだった









.

45.→←43.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (171 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
891人がお気に入り
設定タグ:超特急 , タクヤ , ペット
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ららか7(プロフ) - 更新楽しみに待ってますっ。 (2017年3月8日 21時) (レス) id: 427e8f66fd (このIDを非表示/違反報告)
こすも(プロフ) - 更新まってます!! (2017年3月3日 17時) (レス) id: 313d33003e (このIDを非表示/違反報告)
ど新規8号車 - タクヤくん、可愛い( 〃▽〃)更新頑張ってください!応援してます!!! (2017年2月20日 20時) (レス) id: bfeefa33f5 (このIDを非表示/違反報告)
SAKISAn☆(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新がんばってください!! (2016年12月22日 16時) (レス) id: d6a15ba5b0 (このIDを非表示/違反報告)
平安京@アイコンはのっきーより。(プロフ) - オリジナルフラグを外しましょうね(*^▽^*) (2016年12月17日 13時) (レス) id: 2c9f73144a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:natsume。 | 作成日時:2016年12月12日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。