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『ふぅー…』
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いつもより少しのんびりと長湯をしてしまった
お風呂からあがり、化粧水一式を持ってリビングに向かうと
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『まだ起きてたんですね。寝たかと思いました』
『なんとなく寝れない』
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タクヤが毛布にくるまってソファに小さく丸まって座っていた。
ふと時計に視線を移すと時刻は日付が変わろうとしていた。
どうやらタクヤさんは眠れないようです
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『ホットミルクでも作りましょうか?』
『…ん』
もう聞き慣れた短い返事が聞こえて
化粧水一式をテーブルに置いてキッチンに向かった
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ホットミルクて…猫さんみたい(笑)
トイプードルかと思ったけど、猫ってのもいいね
ってまた、いかんいかん、…
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訳の分からない一人格闘を頭の中で行いながら
ミルクが入ったコップを電子レンジから取り出す
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『…なにしてるんですか?』
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ホットミルクと自分のコーヒーも入れて彼の元へ行くと、
ソファからおりて興味津々かのように机の上の化粧水をジーッと見ていた。
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『ねぇ、これどこのメーカー?』
『…へ?』
『なんか、高そ』
『まぁ…百貨店で買ったからそこそこするけど…』
『ふぅん…あんた肌綺麗だもんね』
『へ…あ、どうも』
『……』
『もしかして、使いたいんですか…?』
『…うん』
『男の子なのに?』
『最近の男はこれくらい常識だけど?』
『あぁ…そうなのですね』
『…だめ?』
『いや、全然それはいいですよ…』
『ん、やった』
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私が知らない間に、いつから世間では
男子は化粧水をつけることは当たり前になったんだ…
A、彼からまた一つ学びを得た。
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『はい、ホットミルクです』
『ん、どうも』
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ホットミルクが入ったマグカップを彼の元に起き、
私はコーヒーを啜りながら机を挟んで正面で彼の様子を見る
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男の子とは思えない手馴れた様子で
コットンに化粧水をつけて鏡に向かって丁寧に浸透させて
見事な女子力…
きっと今までずっとやってきた習慣だったのだろう
彼の肌の綺麗な理由がここにきて分かった
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ららか7(プロフ) - 更新楽しみに待ってますっ。 (2017年3月8日 21時) (レス) id: 427e8f66fd (このIDを非表示/違反報告)
こすも(プロフ) - 更新まってます!! (2017年3月3日 17時) (レス) id: 313d33003e (このIDを非表示/違反報告)
ど新規8号車 - タクヤくん、可愛い( 〃▽〃)更新頑張ってください!応援してます!!! (2017年2月20日 20時) (レス) id: bfeefa33f5 (このIDを非表示/違反報告)
SAKISAn☆(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新がんばってください!! (2016年12月22日 16時) (レス) id: d6a15ba5b0 (このIDを非表示/違反報告)
平安京@アイコンはのっきーより。(プロフ) - オリジナルフラグを外しましょうね(*^▽^*) (2016年12月17日 13時) (レス) id: 2c9f73144a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:natsume。 | 作成日時:2016年12月12日 11時