【黒バス】霧崎第一高等学校恋日誌【短編集】

【原一哉】--２人きり。-- ページ26

赤司優姫様リク
＝＝貴女side＝＝





「ねぇ、A」





「何？」





「俺さ……






体育委員がポスター作りするなんて聞いてないんだけど？！」






「それは私に言われても困るわ」









放課後、私と原は担任に『生徒に運動を促す』ポスターを作れと言われてしまい今に至る。




いやね？






まさか体育委員がポスターを作るなんて思わないっしょ？






部活に行こうと張り切っていた私達は一瞬で奈落の底に落とされた様なものだ。









「俺こう言う面倒な作業を避ける為に体育委員になったのに意味ないじゃん！」






隣で原が嘆く。





口じゃなくて手を動かせ、手を。







そんな原を横目に私は絵を描いていく。








「へぇ〜、Aって意外に絵上手いんだね」


「意外にってなんだ」


「下手だと思ってたから」


「何げに酷くね？」








私は原に構いながらも手を休めないが、一方の原は描くどころかペンすら持っていない。






もちろん画用紙は白いまま。







部活行く気ねぇのか！






「ほら、早く始めて」





私がそう言っても知らんぷりの原。





私はもう構う事すら面倒になって黙々と画用紙に向かう。






「暇」


「...」


「A」


「…」


「…」






沈黙。






依然私は画用紙に向かっている。






ｶﾞﾀｯ







だから原が席を立ったのにも気にも止めなかった。









そしたら……

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