プロローグ ページ1
女の子の朝には色んな工程がある
誰に褒められたいわけでもなく、ただ可愛くいたいのか、私の場合はどうかな
昨日リタッチしたばかりのピンクの髪をぎゅっと2つに結わえて、毛先をくるくるってして、
スマホをちらっと見ると、もう出なきゃいけない時間だ
今日だってもっと可愛くなれるはずなのに、まあ仕方ない
スクバを急いで取ると
『行ってきます!!!!』
自転車に乗って勢いよく走り出す、お弁当持ったっけ?うーん絶対持ったとおもう ごめんねママ
春には満開だった川沿いの桜は5月にもなるとありきたりな緑に変わる
せっかく 桃色でいいかんじだったのになあ
そう思ってしまう時点で女の子の病気なのかも
「A!」
よく知ってる声が聞こえた
軽く自転車を止めて振り返る
「ねえ後ろ乗せて!俺もっかい遅刻したら反省文なの!お願い!」
『樹!だめだよー 今日も大我においてかれたの?』
「きょも全然待たないんだもん、俺今日10分しか遅れてないのに ね!」
『大我はね、中学のときからそうだったかも』
2人でははっと笑うと
ちょいちょいと急かされて自転車を降りると、なぜか樹が前に乗って、私が後ろに乗る形になった
「きょもとAは可愛いからこうしなきゃ」
ほんとにこういうことサラッと言うけど、樹は結構好き
私の中学からの知り合いの大我と、樹は塾の友達だったみたいで、今年高校に入学してからなんだかんだでわりと話してる
樹が漕ぎ出すと、風が顔に当たって気持ちいい
「Aまた色入れたでしょ!」
『ばれた?ちょっと濃いめにしてもらったの』
「好きだねえピンク」
『樹はまた染めないのー?』
ふわふわの銀髪をちょっと触ってみると 触んな!!ってくすぐったそうにしてておもしろい
「なあ今日の朝に席替えなの知ってた?」
『えーそうなの、寝てたかも』
「俺も俺も きょもから聞いたけど」
『大我って意外とちゃんとしててうける』
席替えかあなんてちょっとぼんやりして
今の席は大我も樹も近いけど、ほかに友達っていえばあんまいないし
「新しい出会いとかあると良いね」
風の音に乗せるように樹は呟いたけど、本当に新しい出会いとかそういうのあるかな
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はむ(プロフ) - 翡翠さん» ありがとうございます!設定はこだわっているので褒めていただけて嬉しいです、今後ともよろしくお願いします (2022年2月5日 22時) (レス) @page21 id: e9203654aa (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 物語から設定までめっちゃ好きすぎます、!更新楽しみにしてます、! (2022年2月1日 18時) (レス) @page5 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はむ | 作成日時:2022年2月1日 13時