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「あ、きた！」
闇夜にキッドの姿が現れると観衆がワッと湧く
ほんとに人気ね〜...
『まさに大胆不敵！怪盗キッドが銀座4丁目の上空に、その怪しげな白い姿を現しました！」
「キッド様ァ〜♡」
「(ハンググライダーの尻に...プロペラ？)」
コナンくんが怪訝そうな顔をすると、ボンと音を立てて爆発した。周りの人たちがキョロキョロと辺りを見回すと展示台の上に乗ったキッドの姿があった
「すごーい！あんな高いところから飛び降りるなんて...」
「まるでスーパーマン...」
園子と蘭が感心したように呟くがその実態はラジコンで飛ばしていたダミーを爆発させ、それにみんなが目を奪われてる隙に、群衆から抜け出して展示台に忍び寄り飛び乗っただけなんだけどね
まぁ当然コナンくんもそれに気付いている
「キッドさん！何か一言！」
「あ、では鈴木次郎吉相談役に伝えてください。今回は寝耳に水な話、十分な時間がとれず予告状を出せなかった無礼をお許しいただき...とね♡」
ほんとにその通りよ...快斗のわがままに付き合わされる私と寺井さんの身にもなってほしい
次の瞬間、ビリビリと音を立てて朝見た障害物から巨大な網が出てきた。高さ約20m...予想はしてたけれど気球でもない限りこの網を越すのは無理ね
けれど気球を使おうとも上空のヘリが邪魔になる
だからといって馬鹿正直に網を越えようとすると次郎吉さんのスタッフに止められるだろう
「キッド様〜！私に化けて逃げて！」
「俺でもいいぞキッド！」
「心配には及びませんよ皆さん。こうなる事は想定済み」
「じゃあこの後どーするつもりで？」
「そりゃーまあ、仕事が済んだので家に帰ろうかと」
「ど、どうやって！？」
それが存在するのが当たり前かのようにその形の良い口から紡がれた言葉は非現実的なもの
「テレポーテーションで...」
私の口元にも思わず笑みが浮かんだ
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作者名：ぽむ | 作成日時：2023年5月5日 1時
