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後日談 ページ25

「イデテッ、もうちょい優しくできねーのかよ雪乃!」


「うっさい!優しい彼女様に感謝しなさいよ」



急に快斗から呼び出しの電話をくらい、思わず顔面に読んでた漫画を落としてしまうぐらい私は動揺したのにコイツって男は



目の前で平気で上裸になるんだもんなぁ



「にしても派手にやったねぇ...。まさか爆発させるとは思っても見なかったけど」



「お前の従兄妹にもうちょい手加減するように言ってくれ...」


背中に手際よく包帯を巻いていく。手先の自信はあまりないが昔から怪我しがちだったので放題の巻き方ぐらいは慣れたもんだ。陶器のように綺麗な背中の中、目立つ痕に思わず指を滑らせるとピンッと急に肩を伸ばして姿勢を正し始めた



「あ、あの雪乃サン...?ちょ〜と離れて欲しいかなぁって...」



口元をヒクヒクさせながら恐る恐る私に言う快斗をみて私の悪戯心が働いてしまった。にひ、と笑みを浮かべてそのまま快斗の背中にダイブする



「ちょっ、おまッ!?」



慌てて私を引き剥がそうとするが傷が痛むのかその力は弱々しい。いつも優位に立って余裕綽々な快斗が顔を真っ赤にしながら焦ってるというのはとても楽しい気分になる



「ププ、そんなに顔真っ赤にしちゃってか〜わい♡」



「〜ッ!いい加減にしろ、よッ!」



さすがにからかいすぎたのかいつの間にか私の目の前には快斗の顔があってその先に天井が見えた。腕は快斗の片手でまとめて固定されてしまった



「男は狼だっていつも教えてんだろ?ちゃんと手懐けておかなきゃいくら御主人様でもいつか喰われるぜ?」



グッと快斗が顔を近付けたタイミングで青子が部屋に入ってきた


「快斗ぉ?今日の夕飯はどうすん...の...わっ、ごめんね!お邪魔しました!」


真っ赤な顔を隠すように手で覆っているが指の隙間からチラチラ此方を見てるのがわかる。バタバタと去る青子を見て思わず顔を見合わせるが次の瞬間慌てて追いかける


「ちょっと待て!誤解だ!!」


「違うの青子ぉ!!!これは事故なの!」


大丈夫!青子は二人の事応援してるから!と逃げる青子を二人で説得するのに一番骨が折れた

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作者名:ぽむ | 作成日時:2023年5月5日 1時

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