No.244 ページ5
夕方まで降っていた雪が積もる事はなく、陽が沈むのと同時に止んだ。
しかし気温は下がり、正直真冬と大差ないんじゃないかってくらい寒い。
これでもかってくらいの防寒着を準備はしたが、それでも不安感は拭えない。
ｺｱﾗ｢待つしか出来ないって、悔しいね…｣
──｢もっと仲間を頼れって言ったのは総長じゃありませんか。
だったら自分にも頼って下さい！
自分は守られたくて、この任務に参加したわけじゃありません！｣
守らなくてはならない存在だと、そう決めつけてしまっていた。
年下で、小柄で、いつも自信なさげに俯いていて。
力もなく、体力もない。
身体能力は一般人並みで、特段頭が切れるというわけでもない。
人を傷付ける事も、人が傷付く姿を見る事だって出来ない、心優しい臆病者。
ｺｱﾗ｢私ね、サボ君は絶対に認めないと思った。
Aの作戦そのものは了承しても、一人にさせる事は絶対にないって、そう思ってた｣
ｻﾎﾞ｢……仕方ねぇだろ。
人と目を合わせる事も、喋る事も拒否して、人との関わりから逃げていたんだぞ。
そんなAが、初めて目を真っ直ぐに見て、自分の言葉ではっきりと意見したんだ。
認めるしかねぇだろ……｣
気付かなかった、あんなに強い目をするようになっていただなんて。
…いや、気付こうとしなかっただけかもしれない。
ｺｱﾗ｢私さぁ、サボ君のそういうところ、結構好きだよ｣
ｻﾎﾞ｢な、なんだよいきなり、…気味悪ぃ｣
ｺｱﾗ｢ちょっと！ 気味悪いって何よ！｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 440人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三暁 那保(プロフ) - オランジェさん» コメントありがとうございます！ とても嬉しいです！ ｢ユメうつつ｣は次で完結の予定です。ハッピーエンド目指して頑張ります！ 応援のお言葉、本当にありがとうございます。もう暫く、この物語にお付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年10月11日 23時) (
レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
オランジェ(プロフ) - ここまで本当にお疲れ様です。陰ながら応援していましたが、最後の場面で感動して、これは感謝を伝えねば！！っと思い今回コメントしました。これからも頑張って下さい！ (2019年10月11日 22時) (レス) id: 6c614d1ce6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：三暁 那保
| 作成日時：2019年8月11日 19時
