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番外編 4 ページ48
ｻﾎﾞ「どーだ？
これで少しはマシだろ？」
うん、聞こえない。
雷も、雨の音も、何も…。
心臓の音がうるさくて、他に何も聞こえない。
トクントクンと高鳴る心音。
貴「サボ…」
ｻﾎﾞ「ん？」
自分から、更にサボの胸に顔を埋めた。
貴「…ううん、何でもない」
何だか呼びたくなった。
もっとこの温もりを感じていたくて…。
ｻﾎﾞ「お？ 雨止んだみたいだな」
貴「…え？」
その声に、サボから少し離れて顔を上げる。
雲で覆われていた空は、
いつの間にか晴れ間が覗いていた。
少し名残惜しい気持ちがあるも、
そっとサボから離れる。
ｻﾎﾞ「A、見てみろよ」
サボが上空を指差した方向に顔を向ければ。
貴「わぁっ、虹だぁ！」
青空に架かる、七色の橋。
きれい……。
ｴｰｽ「よぉ」
ｻﾎﾞ「エース、どこいたんだ？」
ｴｰｽ「洞穴で雨宿りしてた」
話してる二人の姿を見てると、頬が緩む。
ｴｰｽ「そろそろ帰るか、A」
貴「あ、うん」
私は小走りで二人に駆け寄った。
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作者名：三暁 那保
| 作成日時：2014年11月17日 18時
