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「……ホンマに、なんでココアやねん。」


「疲れたときはそれがいいんだろ。」




ボソッと独り言のつもりで呟いた言葉はうらさんに聞こえたようで、そう返事が返ってきた。

落としていた視線をうらさんの方へやると、何とも言えない表情を浮かべている。


あぁ、そっか。気づいてんや、うらさんは。

やから、ホットココアか。




「酷いなぁ。傷に塩塗らんといてやぁ。」




へらっと笑ってそう答えてみせる。




「……お疲れ様。」


「……っ。」




その一言が必死でせき止めていたモノを溢れ出させる。

漏れないように唇をギュッと噛み締めても、心の奥底から流れ出てくる感情は留まることを知らない。

涙と共に嗚咽となって溢れ出したソレは、暫く止まることはなかった。



見て見ぬ振りをすることもできた。

今までのように虎視眈々とキミの隣を狙い続けることもできた。

でも、自分が異性として見られていないと気づいたら苦しくなって、このままじゃ壊れてしまうと感じた。

だから、今日で終わりにするんだ。



さよなら、俺の初めての恋。



-fin-

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作者名:夏霞 | 作成日時:2019年1月27日 20時

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