ep10 【CY Side】 ページ10
【CY Side】
「カッコいいね！」
「モテるでしょ？」
そんな言葉は死ぬほど言われてきた。
初めは嬉しかった。
初めてカッコいいと褒められたのは
中学生の時。
確か、2年生の時だったかな。
それまで太っていて視力も悪くて
全てにおいてコンプレックスだった。
おまけに特徴的な耳。
ピンっと飛び出ていて
それをからかわれるのが嫌だった。
だから運動をするようにして
家族や友達には内緒でダイエットを始めた。
そんな時急に背が伸び始めて
チビだった俺がいつの間にか
クラスで1番背が高くなった。
だからみるみる痩せて
2年生になる頃には別人になっていた。
そんな2年生の運動会。
別に足が速くもないのに
何故かリレーの選手に。
小さい頃からコンプレックスの塊だったから
リレーでビリになることすら
目立つから嫌で
ビリになんかなったら
みんなになんて言われるか
また前みたいに笑われるんじゃないか
それしか頭にないのに
誰にも“リレーの選手なんか嫌だ”なんて
言い出せなくて…
案の定、本番ではビリになり
恥ずかしくて、嫌で、怖くて
そのまま校舎裏へと逃げたんだ。
CY「はぁっ、はぁっ…」
やっぱり、やめとけばよかった。
背が伸びたからって
だいぶ痩せたからって
何かが変わるわけじゃない。
パクチャニョルは、パクチャニョルだ。
ドン臭くて笑われ者の
パクチャニョルだ…
悔しくて、涙が出た。
「オッパ？」
誰かに声をかけられた。
涙を拭ってそっちを向くと
1年生のジャージを着た子が
俺のことをじっと見ていた。
CY「…誰？」
「オッパ。さっきのオッパだよね？」
CY「？さっき？」
「うん、借り物競争で、メガネを貸してくれた！」
あぁ、さっきの、貸した子か。
CY「うん…そうだけど、何か用？」
俺がそう聞くとその子は
俯きながら近づいてきて
少しモジモジしてこう言った。
「あの、さっきは、ありがとう…オッパ、メガネない方がカッコいいよ(照)」
CY「……え？」
初めて言われたよ、そんなの。
「だからね？その…もう一回、見たいなぁ〜って…その…(照)」
モジモジのピークのその子は
恥ずかしいのか俯きっぱなしで
消えそうな声で
「メガネ、外してください」って。
だから、外してあげることにした。
CY「ん。外したよ。」
視界がぼーっとする。
手を伸ばしたら届く距離にいるのに
その子の顔も見えない。
でも、聞こえた。
「やっぱりすごくカッコいい！」って。
その時、初めてドキドキしたんだ。
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yunyun - 本当は、チャニョルの事、好きなのに、健気で一生懸命なタオも裏切る事も出来なくて、凄く切ないですね。恋愛って難しいよね〜。愛するより、愛される方が幸せだって分かってるのに...。チャニョルもタオもどっちも大好きです！ (2015年7月8日 10時) (
レス) id: b8eddb50a7 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - ゆうなさん» はじめまして〜！ありがとうございます(^^) なるべく毎日更新できるように、頑張りますね！！ (2015年6月9日 23時) (レス) id: 79e1c6c732 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな - はじめまして！この作品がとても大好きです！更新楽しみにしてます(^o^) (2015年6月7日 22時) (レス) id: 9e28c707b9 (このIDを非表示/違反報告)
natsu(プロフ) - みくさん» 早速コメント、ありがとうございます(^^)なるべく短編になるようにがんばりますw (2015年6月4日 14時) (レス) id: 79e1c6c732 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 新作！！モテモテチャニョルとの今後の展開楽しみにしています！！ (2015年6月3日 22時) (レス) id: 066e038aef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：natsu
| 作成日時：2015年6月3日 2時
