43、風邪ぇ… ページ44
そんなこんなで組み手をすることになったシンラさん達を遠目に見ながら、私は悪化する風邪の症状と闘っていた。
ちなみに今は第八メンバーが戦闘中です。頑張れー。
『痛た…』
さっきから頭痛が酷い。
うぅーん、また熱上がってきたかもな…
ボーッとを通り越してクラクラするわ…
『ゴホッゴホッ』
咳も抑えきれなくなってきた。
「アオちゃん、大丈夫?休んでる?」
うげ、遂にマキさんに気づかれた!!
そして少し前にシンラさんにも気づかれたんだけどね
『まだ、なんとか…ちょっと風邪気味かもです』
するとマキさんは私の額に手を伸ばしてきた。
「わ、熱っ!風邪気味ってレベルじゃないよ?」
『ゴホッゴホッ』
咳をすると背中をさすってくれる。あぁ、女神かよ。
「マッチボックスで休んでる?私はまだここに居ないといけないし…」
『ありがとうございます。…遠慮しときますけど』
そもそも、マッチボックスにたどり着けるかどうか…
ふと前を見ると、アーサーさんのエクスカリバーが丁度バーンズ大隊長に弾かれたところだった。
まだまだ終わりそうにないなぁ…
どうしたものか…
「おい、大丈夫か?」
ただでさえ痛い頭を痛めて考えていると、目の前には
見覚えのある黒髪のツインテールが。
あ、ラッキーすけべられのお姉さんだ。
『新人大会の時の…あの時は大丈夫でしたか?』
「別に」
そう言ってふいっとそっぽを向く彼女。
なるほどツンデレタイプか。
これはこれで可愛いくていいですよね〜。
…ヤバイ、思考回路が死んできたぞ。
「ええっと、貴方は?」
初対面の人に戸惑うマキさん。
『新人大会で会ったんです』
「環 古達だ」
あ、そういやそんな名前でしたね。
すっかり忘れてました…
「この子、熱があるみたいなんです。元々体が弱くて、もう大分衰弱していて…」
『マキさん、それ病気持ちの母親のセリフです…よ』
次の瞬間、私はベンチから落ちたらしく、ドシンと背中に衝撃が走った。
「アオちゃん!?」
「大丈夫か!?おい、しっかりしろ!…誰か!!」
重い目蓋をうっすら開ける。
目に涙を溜めてこっちを見るマキさんと、私の肩を必死に揺さぶるタマキさんが見える。
あ、これヤバいやつ。
2人の声を遠くの方で聞きながら私は意識を手放した
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ろーるキャベツ☆(プロフ) - 続編行きます! (2020年8月18日 13時) (レス) id: f315a783e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろーるキャベツ☆ | 作成日時:2020年7月22日 19時