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15、若草色の髪の美少女 ページ17

「ーいっ!?」

また唸っていると、突然すごい頭痛がしてギュッと目を瞑った。

ゆっくり目を開けると、私は森?のような場所に立っていた。

「…どこ、ここは?」

周りは木々に囲まれており、様々な木のみがなっている。

似ている場所を知っていたが、そこにはこんな木の実なんてなかったので違うだろう。

キョロキョロ見回していると、木の葉とは少し違う若草色の髪が目に映った。

が、すぐに何処かに行ってしまう。

「あ、待って!」

走って追いかけると、木々はいつのまにか見えなくなりかわりに綺麗な花畑にでた。

(あの子はどこに…)

また周りを見回す。

(…あ、いた!)

その子は少し離れたところにちょこんと座っていた。

見た限り、私と同い歳くらいの美少女だった。

花冠を作っている姿はまるで、花の妖精のようにも見えた。いや、花のお姫様だろうか?

「できたわ!」

その子はピンクや黄色などの明るい色を中心とした綺麗な花冠を高々と持ち上げた。

『綺麗…』

「でしょう?」

思わず呟くと、その子はこちらを向いてニッコリと微笑んだ。

花冠に負けないくらいの笑顔だった。

「これはね、愛とか幸せを願って作ったの」

『あなたは、幸せになりたいの?』

「ううん、違う。私じゃあなくてね」

その子はふるふると頭を振った。

「私の、大切な人のために作ったの」

その子は少し頬をピンクに染めながら、花冠を大切そうに抱きしめた。

(…大切な人、かぁ)

微笑ましいと思いながら私はしゃがんでその子と目線を合わせた。

「花冠はね、花選びが1番大切なの」

そう言って彼女は私の頭に花冠を乗せてくれた。

これはガーベラだろうか?すごく甘い匂いがする。

「それは花束にも言えることでね、今の自分の気持ちと花言葉を照らし合わせて決めるのよ」

そう言ってふわっと微笑んだ彼女。

(あれ…この顔、どこかで…)

思い出そうとすると、急に頭がボーッとしてきた私。

まるで思い出して欲しくないみたいだ。

意識が朦朧とし、彼女の言葉もあまり耳に入ってこない。

「花選びって、結構難しいけど、自分の気持ちを伝えるための責任重大な仕事なのよね」

その言葉を最後に、私は意識を手放した。

16、花→←14、本編とミニ質問コーナー



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ろーるキャベツ☆(プロフ) - 続編行きます! (2020年8月18日 13時) (レス) id: f315a783e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろーるキャベツ☆ | 作成日時:2020年7月22日 19時

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