新しい仲間11 ページ32
そこから、次の試験に移るまで3日間程ありその間私達は鍛練したり雑談したりしながら穏やかな日々を過ごしていた。
朝、ポケットをとおしてアナウンスがあった。通信は試験管さんからで"次の試験が決まったから来い"との事だった。一次試験での殺気だった人たちを思い出す。少し身震いして、ついに始まる…と思っているとインターホンが鳴った。
「おいA、いつまでグータラ寝てるんだ。さっさと起きないと牛になるぞ。」
「コラ、フォン君！おはようAちゃん、よく眠れたかい？」
賑やかな声を聞き、震えが止まった。逆に笑いさえ出てくる。早く仲間に会うため、私は鏡の前を離れてドアを開けた。
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「次からは他の試験会場の奴等と合流してもらう。ルールはそっちで説明するから、こっちではなんも質問すんな。以上！」
赤い髪の試験管さんは暴虐無人な態度で次の試験を言い放った。他の試験会場…とりあえず6人でデスマッチしろ！とかじゃなくて良かった…。
そう思いながら周りを見渡すと、もう1つのグループがこちらを見ていた。
見るからに強そうな男性の巨人さんに、可愛い女の子、そして不思議な黒いローブの人…なんだか強そうなメンバーだ…。
すると、黒いローブの人が私をじっと見てるのに気付いた。なんだろ…弱そうって認定されちゃったかな…。そう思っていると隣にいたフォン君から服の端を引っ張られた。
「おいA…あの黒マントと知り合いかお前。」
『いや…知らない筈だけれど…』
「そうか…まぁ一応気つけとけ…？なんだ何笑ってんだよ」
『ん？イヤイヤ最初は田舎女呼びだったフォン君とここまで仲良くなれてうれしいな〜って！』
「バカにしてんのか田舎女？」
「ハイハイ二人とも喧嘩はお部屋でやってね〜」
もう1つのチームに萎縮してたけれど仲間がいるってこんなに心強いんだな…。ありがとう二人とも。
そうこうしていると、赤髪の試験管さんがごほんと咳払いをして話を戻した。
「仲が良いのは分かった。後は話が終わったらやれ。とりあえず、試験は今日の夜だ。それまで準備でもしてろ！」
そう言い放ち、試験管さんは飛ぶ様に居なくなった。
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作者名：ちゃみっする | 作成日時：2021年11月26日 20時
