再スタート ページ6
「俺は絵心だ。お前の事はよーく知ってるから自己紹介は必要ない、A。」
絵心さんと握手した後、彼はニヤリと笑ってそのまま私の手を引き歩き出した。ステージの壇上を上がり、大きな扉を通って奥へと進む。
『あの、絵心さん...W杯優勝って言ってましたけれど...』
「青い監獄に優秀な人材を集め、俺の考えた特殊なトップトレーニングをこなして
もらう。」
『良かったです、集められた人材って私1人じゃなかったんですね。』
「あぁ、これから集まってもらう予定だよ。そして、Aにはこれからここで、自身のトレーニングと他選手のトレーナーをしてもらう予定だ。」
『トレーナー！？私免許とかも持ってないし、専門の学校に通っても居ないですけど...それに、私自身も選手ですし...トレーニングの方が大事じゃないでしょうか...？』
独学でフィジカルについての勉強やトレーニング、体のケアは人一倍勉強した自負はあるけど...私だって選手だし、自分の練習がしたい。
そんな気持ちを伝えると、面倒くさそうに絵心さんにデコピンされた。
『いっ！何するんですかいきなり！！』
「シャラップ。チームでプレーする事を恐れているヤツに、何が出来る？」
どうして、私が怖がってるのを知ってるんだろう。
見透かされて、痛い所を付かれたような気がして制服のスカートをぎゅっと握る。
『何で、恐れてるって...言い切れるんですか？』
「分かるよ。自分のゴールで勝つことに執着し...努力で磨かれた才能を抱え、日本から飛び立とうとしていたお前が怪我をきっかけにいきなり迷ったプレーをする様になったんだからな。」
私の腕を引いて歩きながら、彼は話すのを辞めなかった。
自分の些細なプレースタイルの変化に気づいてくれた大人がいた事にビックリした。
「俺が、あの美しいエゴを取り戻させてやる。
なにも、ずっとトレーナーをしろって話じゃない。
チームでプレーする意味が分かるようになったら、実践的なトレーニングを始めさせてやる。だからまずは、おとなしく俺のいう事に従え。」
『....分かりました。その代わり、約束してください！絶対私を世界一のストライカーにするって！』
捕まれている手を逆にぐっと握り返すと、面白いものを見たような表情で彼はこちらを見返してきた。
「...ついてこられるかはお前次第だ。」
この日から、私のサッカー人生が再スタートした。
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koko(プロフ) - 冴がいるのはカナダじゃなくてスペインだった気が…？作品めちゃ面白いです！ (12月10日 10時) (
レス) @page17 id: 95a531e517 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 夢主が、サッカーするのってあんまりないから嬉しいです！ (2023年3月16日 14時) (レス) @page25 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！夢主逆ハー大好きなので嬉しいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2023年3月16日 14時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
くちぱっち - 最高って言葉しか出てこないありがとうございます最高です (2023年2月28日 2時) (レス) @page25 id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
himari20051117(プロフ) - ノエルノア現在最推しなのでありがとございます！ (2023年2月19日 23時) (レス) id: 60346321b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみっする | 作成日時：2022年2月13日 1時
