再スタート9 ページ14
ケータイを確認し、高ぶっていた温度が急激に冷めていくのが分かる。
RINEの画面には【冴くん】と表示されていて、すごい量のメッセージと不在着信が入っていた。
冴くんとは、U-15の試合で声をかけられて友達になった。海外に行ってからは中々会えていないけど帰国する度に連絡をくれて、一緒にサッカーをしていた。
冴くんの事だ…下手な返事を返したら次会ったときに沢山詰られるに決まってる。
何で怒ってるのかは分からないけれど、冴くんを落ち着かせつつ事態の終息を図るような返信を送らないと不味い。
『なんて返そう...』
「どったの、何か緊急事態なワケ？」
「Aに鬼ラインしてくる男がいるらしい。なぁコレ彼氏？」
『そんなんじゃないよ、冴くんはサッカー仲間。
というか、茶化すなら潔くんとは1on1しない！』
「なっ、おい冗談じゃんA、機嫌直してくれよ〜。あと呼び方！名前で呼んでくれって言ったじゃん！」
私の両隣から廻と潔くんが顔を出し、ケータイを覗き込んでいる。
あんまり人とのRINEを見られたくないけれど、あからさまに隠すのも潔くんが言っていた「彼氏」発言を肯定する様で恥ずかしいのであえてそのまま見せていた。
フーン、と言いながらケータイを見ていた廻に「ちょっと借りるね♪」とケータイを奪われる。
グッと引き寄せられ、乾いたシャッター音が鳴る。
何が起こったか理解する間もなく、廻はケータイを少し操作し私へ投げて寄こした。
「俺のってケンセーしといた♪んじゃ、おやすみ〜！」
そう残して廻は部屋を後にした。
廻が出て行った後を見ながら状況を整理していると、通知音が止まらなく鳴り続けた。
画面を見ると冴くんとのRINEに"廻と半目になっている私"のツーショットが送られていた。
な....なんて事してくれたんだ廻.....！
冴くんからは不在通知と怖い内容のメッセージが大量に届いていた。
【誰ソイツ】
【俺以外の男と慣れ慣れしくすんなって言ったよな】
【約束も守れねーみてぇだし、カナダに連れて帰るからな】
【電話でねーならホントに連れて帰る】
私は急いで散らばっている荷物をバックに詰めて部屋へ戻る支度を始めた。
「え、Aどーしたの？俺との1on1は！？」
『ホ、ホントにごめん潔くん、ちょっと急用！』
1on1はまた今度ね！と伝えると潔くんは釈然としない表情をしていた。
今はなり続けるケータイに応えるため急いで部屋を目指した。
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koko(プロフ) - 冴がいるのはカナダじゃなくてスペインだった気が…？作品めちゃ面白いです！ (12月10日 10時) (
レス) @page17 id: 95a531e517 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 夢主が、サッカーするのってあんまりないから嬉しいです！ (2023年3月16日 14時) (レス) @page25 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！夢主逆ハー大好きなので嬉しいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2023年3月16日 14時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
くちぱっち - 最高って言葉しか出てこないありがとうございます最高です (2023年2月28日 2時) (レス) @page25 id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
himari20051117(プロフ) - ノエルノア現在最推しなのでありがとございます！ (2023年2月19日 23時) (レス) id: 60346321b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみっする | 作成日時：2022年2月13日 1時
