28.願い ページ30
『アイツ、思ったより面白いこと言い出すな』
何故か枝野の発言に感心している。
(そんな場合じゃねぇだろ･･･。どうしてくれる)
『どうもこうも君が口に出すのが悪い』
「･･･西園、どうした。何か言えよ」
「えっ」
何か言えと言われても･･･
岸部がそこにいるとか言ったら、黄色い救急車で運ばれそうだな。
『うむ、悩んでいるのはよくわかった。これを対処する方法を２つ教えよう』
(上からなのは気に食わないが、今は非常事態だ。聞こうか)
『一つは、相手の記憶を消すこと。もう一つは、君がサミジーナに願うこと』
(前者は物理的に消すのか？)
『もちろん』
チラッと枝野を見る。
･･･無理だな。俺が後頭部を打ち付けるように仕掛けたとしても、体格差で跳ね返されそうだ。
そうなると必然的に後者になるが、俺にできるのか？
半信半疑になりつつも、目を瞑りこう願った。
――この状況を打破してくれと
恐る恐る目を開くと、そこに枝野はいなかった。
「は･･･？」
『おー凄い凄い』
「え、枝野はどこ行ったんだ!?」
『さぁ、私には分からないよ』
慌てて情報処理室を抜け出すと、既に外は真っ暗になっていた。
さっきまで日が出ていたはずなのに･･･
『時間を飛ばしたんだな』
「時間を飛ばすって･･･サミジーナにそんな能力があるのか？」
『ないよ』
「じゃあどうして･･･」
すると、タイミングよくスマホの通知音が鳴る。
枝野からのメッセージだ。
「『明日遊べる？』だってよ」
『随分と呑気だな』
色々と違和感があるが、彼と会うことにした。
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茄子2(プロフ) - 奏葉@TRPG廃さん» 応援ありがとうございます。是非、これからもお読みになっていただけると嬉しいです。 (2016年9月7日 16時) (
レス) id: 227a07cc88 (このIDを非表示/違反報告)
奏葉@TRPG廃(プロフ) - せ、世界観や文章、登場人物のぐじゃぐじゃな心情とか…もう、凄い素敵でした…！本屋さんにある小説くらい迫力があって一気に読み進めてしまいました。更新、是非頑張って下さい！陰ながら応援させて頂きます。 (2016年9月6日 17時) (レス) id: 3ff4ffe414 (このIDを非表示/違反報告)
茄子2(プロフ) - 霧憑 幻さん» ご指摘ありがとうございます。修正しました。 (2016年5月5日 22時) (レス) id: 45bd06207d (このIDを非表示/違反報告)
霧憑 幻(プロフ) - ページ2のほうで、「彼とうまくいってないのかな」でしょうか？「ないなかな」になってます (2016年5月5日 21時) (レス) id: a919ed2021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茄子2 | 作成日時：2016年4月22日 20時
