もう少しだけ貴方と…【文スト】 (ページ1)

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駄菓子と涙江戸川乱歩ページ1

「やっほ～！また来たよ！A久しぶりだねー体調はどう？うーん… 相変わらず悪そうだね。早く治るといいねがんばれ！」
『乱歩！！待ってたよ！今日はどんなお菓子を持って来たの？』

此処は病院。私はもう直ぐ死んでしまう。もう余り動けない。でも乱歩はそんな事気にせずに、病室に来てくれる。
本当はとっても嬉しい言えないけどね…

「今日持って来たのは…ジャン！Aこのお菓子知ってる？」
私が知らないって言うととっても嬉しそうにお菓子の説明をしてくれる。
30分程会話して乱歩は帰って行った。

何日かしてまた乱歩が来てくれた。とっても嬉しかった。けど…可笑しい…
思い切って乱歩に聞いてみよう。

『ねぇ乱歩。元気ないね。大丈夫？どうしたの？』
「Aは直ぐに分かるね。…実は社長がウイルスの異能にかかってるんだ…それで目覚めなくて。 Aどうしよう！社長が死んじゃう…」
『そっか。その社長さんきっと助かるよ。泣きたいなら、泣いてもいいよ。乱歩が泣き止むまで待っててあげるから』
「ううん。大丈夫だよ！僕は君が死んだ時しか泣かないって決めてるからね！その時は君は僕の泣き顔を天国でゆっくり眺めてるんじゃないかなぁ」
『そっかぁ…でもあんまり泣くの我慢しちゃダメだよ』
「うん！Aに話して良かった…少し楽になったよバイバーイ！また来るね！」

乱歩に手を振り返そうとしたけど手が上がらない。もう、何時もの事になってしまったけれど…

ー乱歩sideー

僕が最後にAの所に行ってから一週間くらい経ったころAが危ないという連絡があった。
探偵社を飛び出して病院に着くと沢山の機械を付けたAがいた。痛々しいAを見るだけで自分が苦しくなってきた。

…一番苦しいのは

…一番辛いのは

…一番泣きたいのは

…一番叫びたいのは

「…Aなのになぁ。なんで泣いて仕舞うんだろう…Aが死ぬ迄泣かないって言ったのに…」

頭では分かってた

Aがもうすぐ

ーー死んで仕舞うことーー

ーー長く生きられないことーー

分かってたよ

頭では

でも信じたくない自分がいた

だって

僕と一緒にお菓子も食べる

楽しい話も沢山する

何一つ健康な僕と

変わらないから

なんでかなぁ

なんで気付かなかったんだろう

「Aバイバイ！また… 会おうね！

ーーーー大好きだよ。」ニコッ