第３０話 ページ32
「これにて第三の試験予選、全て終わります！」
物思いにふけっていると、そんな言葉がAの耳に入った。
『…やっとか』
そう言うと、Aを含めた予選合格者は火影の前に並んだ。
・
火影は彼らに本選の説明をする。
長々と話されるそれに、Aは少しうんざりしながらも、大人しく聞いていた。
「公正公平を期すため、一ヶ月間与える！修行するのも、休むのも、好きにするといい」
そして最後に火影はそう言って、話は終わった。
その後、アンコの持つ箱から紙を取る。
『俺は…７か。状況からして、この数字で本選の対戦相手を決めるんだろうが』
Aは紙をグシャリと握り潰して言った。
…どうやらその読みは当たったようでーー。
１ナルト
２ネジ
３我愛羅
４サスケ
５カンクロウ
６シノ
７A
８ドス
９テマリ
１０シカマル
となった。
Aの対戦相手は、ドスだ。
『……』
相手が誰であろうと関係ない。
『…負ける訳が、ないからな』
Aは火影の解散の言葉と同時に、さっさとその場から姿を消した。
・
各々与えられた一ヶ月間。
修行する者もいれば、ただただ身体の疲れを癒す者もいた。
そんな中Aはというと、
『……すー…』
完全に後者だった。
ベッドで、気持ち良さげに寝るA。今の時刻はもう正午を過ぎている。
昼寝ならまだしも、彼は昨晩の夜寝てから今まで一度も起きていない。完璧に寝坊だ。
《……》
《……》
そんな彼を見ている者が二人。…いや、二匹と言った方が正しいか。
《…ニャ？》
《ガウッ》
二匹はそっとAが寝るベッドに近付きーー
《グルル！》
《ニャアァッ！》
『ぐ…ッ！痛ッ！？』
Aに攻撃を仕掛けた。
『〜〜ッ！グラエナ！ニャオニクス！またお前らかッ！！』
《ニャー！》
《ガウッ！》
あまりの痛さに、少し涙目になりながら目を開けるA。
見ると彼の腹にはグラエナが飛び乗っており、まるでソファの上にいるかのようなくつろぎよう。
『重たいぞ』
《グゥ》
Aはグラエナの身体をペシッ、と叩くと、そのまま腕を伸ばして床に落ちた目覚まし時計を拾った。
ひりひりと痛む額は、この時計が原因のようだ。
『…お前、〈サイコキネシス〉で物をぶつけるなよ…』
《にーっ！》
床でニシシっ、と笑うニャオニクスの首根っこを掴み目の前まで引き上げると、仕返しと言わんばかりにニャオニクスの額にデコピンした。
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海歌 - 今度、主人公の妹も入れた小説作ってもいいですか？ (2017年2月6日 15時) (
レス) id: 9e7081a8f5 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのポケもん好き - びっくりするくらい面白い (2016年12月23日 21時) (レス) id: d81526141d (このIDを非表示/違反報告)
ナイロン - 続き待ってました!!これからも頑張ってください!! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 6f2be02f91 (このIDを非表示/違反報告)
キヌカ - この小説大好きです！【眠れる獅子】が気になります。頑張って下さい！ (2016年6月21日 9時) (レス) id: 0257f3d498 (このIDを非表示/違反報告)
ナイロン - めっちゃくちゃ面白いです!!続き期待してます!! (2016年6月18日 20時) (レス) id: 6f2be02f91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白蛇 | 作成日時：2016年3月12日 20時
