第２１話 ページ23
それぞれのゲートに移動する受験者。
「これより第二の試験、開始ッ！」
そしてアンコの掛け声が響き渡ると同時に、受験者たちは一気に駆け出した。
・
「よっしゃ俺たちも行くってばよ！」
ナルトたちも森へと足を踏み入れる。…だが、
『俺はお前たちと一緒には行かない。…一人で、白の巻物を探しに行く』
Aはナルトたちとは別の道へと歩き出す。
「おい！勝手な行動をするな！」
「そ、そうよ！それにこんな広い森の中を一人で探すなんて大変だわ！」
サスケがAの肩を掴み引き止め、サクラが説得を試みる。
『…そうだな。大変だ』
「！、なら四人で力を合わせて…」
『……お前らにはな』
そう言って、Aはサスケの手を強く払う。唖然とするナルトたち。
『生憎と、俺はお前たちが言うこの"広い森"で巻物一つ探すのなんて造作もない事だ。だからお前らは天と地の巻物だけを探すといい。…じゃあな』
「あ！おい待てよAッ！」
ナルトが声を上げるが、Aは〈テレポート〉を使い、一瞬にしてその場から消えてしまった。
・
『…やっと、一人だ』
ナルトたちから離れた後、Aはボソリと呟いた。
仲間だチームだ、と何をするにもあの三人やカカシと行動を共にする羽目になっていたが、ここにきてようやく解放された。
『…さて、』
Aは一息つくと、鞄からある物を取り出す。…それは、白い巻物。アンコから〈どろぼう〉をして奪った物だ。
もっとも、彼女は気付いていないようだったが。
だが、別にこれで合格しようとは思っていない。もし何か仕掛けがあるのなら、本来の隠された白い巻物でなければ合格にならない可能性があるからだ。
なら何故白い巻物を奪ったのかというと、手がかりにするためだ。
流石のAも、律儀に森の一つ一つを見て回るには骨が折れる。…だからこそ、これが必要なのだ。
『…力を、貸してくれ』
そう言ってAは、二本の指を咥える。
そして、
ーーーピイィィィィィ！
指笛を、響かせた。
すると突如、何処からともなく炎が現れ、バンッ！と爆発する。
《ウオオォンッ！》
爆発した所に生き物の影。
力強い四肢に、風に靡く美しい毛並み。そして鋭い牙を覗かせながら空へと吠えるソレは…
『頼むぞ、ウインディ』
《オンッ！》
Aの護衛の一匹である、ウインディだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 242人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ポケットモンスター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海歌 - 今度、主人公の妹も入れた小説作ってもいいですか？ (2017年2月6日 15時) (
レス) id: 9e7081a8f5 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのポケもん好き - びっくりするくらい面白い (2016年12月23日 21時) (レス) id: d81526141d (このIDを非表示/違反報告)
ナイロン - 続き待ってました!!これからも頑張ってください!! (2016年7月4日 21時) (レス) id: 6f2be02f91 (このIDを非表示/違反報告)
キヌカ - この小説大好きです！【眠れる獅子】が気になります。頑張って下さい！ (2016年6月21日 9時) (レス) id: 0257f3d498 (このIDを非表示/違反報告)
ナイロン - めっちゃくちゃ面白いです!!続き期待してます!! (2016年6月18日 20時) (レス) id: 6f2be02f91 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白蛇 | 作成日時：2016年3月12日 20時
