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大広間に入ると、たくさんの上級生が一斉にこちらに振り向いて、視線がすごかった。
私はたくさん浮いているキャンドルや天井の星空に気を取られていて、周りがもう止まっていることに気づかずに前の人に軽くぶつかってしまった。
「わっ…！」
ﾄﾞﾗ「うわっ…ってまたお前か…！ちゃんと前見ろ馬鹿」
小さい声でマルフォイに怒られた。
「ごめんなさい…！ってマルフォイか…ぶつかった相手がマルフォイで良かった」
これもデジャブを感じる…。
ﾄﾞﾗ「お前な…」
「あ、見て見てマルフォイ！なんか変な帽子が前に置かれてるよ！」
また小声で文句を言われそうだったのでわざとらしく話を逸らした。
上級生からの視線以外になんかものすごく睨まれてるような視線を感じたが、わざと無視して「あの帽子なんだろう〜」とか考えていたら急に帽子が歌い始めた。
『♪私は綺麗じゃないけれど
人は見かけによらぬもの
私を凌ぐ賢い帽子
あるなら私は身を引こう
山高帽は真っ黒だ
シルクハットはスラリと高い
私はホグワーツ組み分け帽子
私は彼らの上を行く
君の頭に隠れたものを
組み分け帽子はお見通し
かぶれば君に教えよう
君が行くべき寮の名を！
グリフィンドールに行くならば
勇気ある者住まう寮
勇猛果敢な騎士道で
他とは違うグリフィンドール
ハッフルパフに行くならば
君は正しく忠実で
忍耐強く真実で
苦労を苦労と思わない
古き賢きレイブンクロー
君に意欲があるならば
機知と学びの友人を
ここで必ず得るだろう
スリザリンではもしかして
君はまことの友を得る
どんな手段を使っても
目的遂げる狡猾さ
かぶってご覧！恐れずに！
興奮せずに、お任せを！
君を私の手に委ね
私は手なんかないけれど
だって私は考える帽子！』
帽子が歌い終わると大きな歓声と拍手が湧いた。
「組み分け帽…あの帽子で組み分けられるんだ…！ワクワクするね。」
ﾄﾞﾗ「ふっ…」
鼻で笑われた。
私ってマルフォイの中でもう絶対まぬけ認定されてるよね。
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作者名：N2 | 作成日時：2023年4月7日 21時
