開幕 ページ5
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『うお〜藤綺麗。』
ついにやってしまった最終選別。バックバクな心臓を誤魔化すためにぺらぺらと1人で喋る。悲しい。
1人でぐるぐるといろんなことを考えていると、女性の声が全員にかかった。綺麗な女性だ。
「皆さま。」
「今宵は最終戦別にお集まりくださって
ありがとうございます。 」
「 この藤襲山には 鬼殺の剣士さまがたが
生け捕りにした 鬼が閉じ込められており
外に出ることは 出来ません 」
「山の麓から 中腹にかけて 鬼共の嫌う
藤の花が一年中 狂い咲いているからでございます」
「しかしこの先は鬼共がおります この中で 七日間生き抜く それが合格条件でございます」
「では、行ってらっしゃいませ」
�爛競鱈�
全員が一斉に駆け出す。取り敢えずは日が先に登る方角へ向かわなければ。そう考えているとき、ふと声が耳にはいる。
「ヒャヒャッ！！久方ぶりの飯だなあ！！！」
…鬼！！落ち着け、修行通りに！！！
『時の呼吸 壱ノ型 ��
鬼の腕を切る。すると鬼の切った部分からどんどん灰となっていく。
壱ノ型は、切った部分から急速に人間が歳をとり灰になるように死んでいく。まあ特殊な藤の毒を使ってるだけだから雑魚相手にしか使えないのだが。
というか、鬼殺せた。修行の成果ちゃんとでてる！
あ、待て待て喜ぶのは7日終わってからだわ。師匠に殺されちまうわ。
「助けてくれ！！！！」
『ん？？』
気配がしたから鬼かと思って構えたけど、人か。
私が警戒を解くと同時に、少年が慌てた様子で喋り出す。
「�牋朷銑瓩�現れたんだ！殺されそうになったところを狐面が助けてくれたけど、このままじゃ、あいつ、死んじまう！俺みたいな奴にはあいつを助けられねえんだ！助けてくれ！！！」
『異形…！？すぐ行く！連れてって餃子くん』
「俺餃子じゃねえよ！！でもありがとう！こっちだ！！」
『もし私が死んだら毎日たい焼きお供えしろよ！』
「もう死ぬこと考えてんのかよ！！！生きろよ！」
『私死んだら師匠に100回殺されるから生きなきゃ。』
「師匠こわ。」
『本当にそう。』
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作者名：なる | 作成日時：2019年12月20日 1時
