その8っ! ページ9
シャンデリアの照らす美しいダンスホール。
そこに、彼は居た。
「フーゴ!ここも時期に火が回りますわ!すぐに…!?」
フーゴの手には拳銃。
「フーゴ何を…」
「…ノエルそこの窓から飛んで。できるわね?」
「どうして、二人を置いてなんて、しかも今、貴女は殺されかけてるのに!」
「カロン!落とすわよ!」
窓から突き落とす。
カロンがノエルをキャッチした音が響いた。
「さて…」
チャキ,カチャ
お互いの眉間にはお互いの向けた銃口。
「…俺なりに考えた。これは、復讐じゃない。俺なりの、これまでのお前への憎しみのケジメだ。」
「…そう。じゃあ私もケジメってことにするわ。それが、一番良い。」
「…あぁ、そうだな。」
お互い、安全装置をはずした。
「もし生まれ変われるなら、その時は二人でバロウズをぶん殴ろうぜ。濁った目以外…好きだった、ヒトハ。お前が、誰よりも。」
「そうね。ぶん殴ろう…。私もね、好きだった。フーゴが。」
二人ともお互いに微笑すると
引き金を引いた。
パンッ…
「…え………」
・・・・・・・・
フーゴの拳銃から弾丸が出なかった。
硬直するヒトハは痛くも痒くもなく無傷、
フーゴの体が仰向けに倒れた。
「フーゴッ!!!!」
「ゲホッ,ゴホッ…」
エメラルド色の瞳は虚ろ。出血多量。
彼がもう助からないことを意味していた。
「嫌だ、どうして、貴方の居ない世界で生きていかなくちゃいけないの、どうして、弾丸が出なかったの。」
フーゴの拳銃を空けると、弾丸は一発も入っていなかった。
「な…あの、男…!」
バロウズは、これを見透かしていた。
「フーゴ、フーゴ…」
ぐったりとした体にはもう力は入らない。
エメラルド色の瞳に何かを写すこともない。
瞳は閉じられ、呼吸は闇に沈んでいった。
「嫌だァァァァッ!」
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無気力ロミオ(プロフ) - そうですか!?俺も頑張ります! (2018年10月20日 14時) (レス) id: 4caf761e15 (このIDを非表示/違反報告)
ワンダーランド(プロフ) - 無気力ロミオさん!そちらの文豪事変も楽しみにしてます! (2018年10月20日 14時) (レス) id: b6d74b811e (このIDを非表示/違反報告)
無気力ロミオ(プロフ) - とても面白い作品ですね!これからも応援してます (2018年10月20日 14時) (レス) id: 4caf761e15 (このIDを非表示/違反報告)
ワンダーランド(プロフ) - はずしました〜すいません! (2018年10月20日 14時) (レス) id: b6d74b811e (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月20日 14時) (レス) id: 0ac3be1acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ワンダーランド | 作成日時:2018年10月20日 14時