光の先 ページ5
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ずっと暗いトンネルを歩いていた。
もうどれくらい歩いたかも分からない。
前も後ろも真っ暗で、光がない。自分が何処にいるのか分からない。だんだん足が痛くなってきた。ずっと歩いてたからだろうか。頭も痛くなってきた。もう歩けなくて、その場に立ち尽くしていたらどこからか風が吹いた。
「A……A！兄ちゃんだぞ、分かる？」
『よっちゃん…』
その風の主はよっちゃんだった。ぼんやり映るよっちゃんの表情は泣きそうな顔、と言うより泣いていた。
まだ頭がボーっとするなかでよっちゃんが「１ヶ月くらい目覚まさなかったんだよ」と言って自分でもびっくりした。
しっかり話せるくらいの意識にはなって来て、これからの事とかを色々聞いた。
気付いてなかったけど私の頬にはガーゼみたいなものが貼ってある。その下には傷があって、もしかしたら残るかもしれないということだった。
命が助かったならそれでいい。でも少し気になってしまった。もし梅くんがこの傷を見たらどう思うだろうか、というのが心配でそれ以降の話は頭に入らなかった。
意識が戻ってしばらく経った。
よっちゃんは毎日お見舞いに来てくれて、たまに宏太朗さんや江口さんが来てくれたりしたけど一度も梅くんが来てくれたことがない。
そういえば入院してからよっちゃんの口から梅くんの名前が出たことすらない。
『ねえよっちゃん』
「んー？」
『梅くん、元気かな。私スマホ壊れちゃって連絡出来ないから気になっちゃって』
「元気なんじゃない？知らんけど」
『またそう言う〜』
いつもそう返される。何か隠してるんじゃないかとまで思えてきた。
『よっちゃんのやつで梅くんと電話させてほしい』
「ダメだよ、兄ちゃんかけ放題じゃないもん」
『LINEがあるじゃん』
「仕事中だったらどうすんの」
『かけ直してもらう』
「兄ちゃんそれまでここで待てないよ」
これは明らかになにか隠している。暴挙に出るしかない。
『じゃあ明日一時退院の許可もらって梅くんの家行く』
「ダメ！ちゃんと治してからじゃないと」
『だって会いたいんだもん！よっちゃんなんか隠してるでしょ！』
「隠してないし」
『こっち向いて言ってよ』
よっちゃんは嘘をつくとき顔を背ける。今も背けた。
『なんで言ってくれないの…？』
「言ったら梅のとこ行こうとするじゃん」
『梅くんのとこ……？梅くん今どこにいるの？』
そう問うと口を閉ざした。
今梅くんが普通の状態ではないことはなんとなく察した。
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p@n@(プロフ) - Nさん» コメント･リクありがとうございます！どちらの内容も書くのが楽しみです！今日明日にでも更新させて頂きます！ありがとうございます！ (2021年4月3日 12時) (
レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - さきさん» コメント、リクありがとうございます！なんか重たい話になってしまった気もしますが書いていて楽しかったです！ありがとうございました！ (2021年4月3日 12時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - コメント失礼致します。もう結構過ぎてしまっていますが、梅原さんの誕生日を祝うところが見てみたいです。あともし良ければ2人が喧嘩をしてしまって周りにも迷惑をかけてしまったところが見てみたいです。 (2021年4月3日 11時) (レス) id: 8ca26ff974 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - コメント失礼します！いつも楽しくみてます！リクエストなのですが、生理中で不安な夢主ちゃんをとにかく愛でてあげるというのが見てみたいです！ (2021年4月3日 3時) (レス) id: 8911e03155 (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - くるみさん» くるみ様コメントありがとうございます！はい！梅と松書いた人です！笑 大好きと言っていただけてとても嬉しいです…！これからも楽しんで頂けるようなお話を描けるように頑張ります！ (2021年3月31日 20時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：p@n@
| 作成日時：2021年3月17日 23時
