･*.:+ 西川Familyへようこそ･:*.+

〈 お正月 〉 ページ25

新しい年が幕を開け、
この寒い地も賑やかさが増す頃
　
　
　
　

「ちょお待って。笑」


「ぱあぱ早く〜笑」
　
　
　


ミカンを剥く俺と、膝の上に座る娘。

　
　
　
　
　

早く食べたい、と待ちきれない様子で
まだ剥き切ってないミカンに手を伸ばす。

　
　
　
　
　


「ほら、出来たで。」

　
　
　
　
　
　


促すと今度は手を伸ばすのではなく、


　
　
　
　
　
　
「あーん。」

　
　
　



チラッと一瞬俺に目配せしたあと
口を開けて待つ蘭那。

　
　
　









　


…確信犯や、可愛え。笑

　
　
　



小さな口にミカンを入れた途端、
満足そうな笑顔で抱きついてきよるから
パパはもうノックアウトやで。

　
　




　


　

　



　
　
　





するとそこに


　
　
　
　


「２人でなーにしてるの？」

　
　
　
　



ご飯の後片付けを終えたあいりが合流。


　






こたつの中で少し足がぶつかってもうたけど、やっぱり３人やと落ち着く。


　

　
　

　






みんなでミカンを分け合っているとき

　
　


　


「蘭那、今年はどんな１年にしようか」


　
　
　
　
　
柔らか娘の頰をつつきながら問う彼女。


　
　



　
　



う〜ん…と蘭那が考えている間に


　
　
　



「遥輝はどんな１年にする？」

　
　
　
　
　
　
同じ質問が俺に飛んできた。




　
　







　





「せやなあ。やっぱり日本一取らな。」


　





　




パッと思いついた目標が
自然と口から出てきた。
　

　



　

それを聞いたあいりは、なんだか嬉しそうで。



　


　

　

　


「それじゃあ、私はそんな遥輝をたくさん応援する１年にするね。」



　








　
　


自慢気に言うあいりが
どこか可愛らしくて顔が緩みそう。

　
　
　
　
　


もう何年も、１番近くで応援してくれとるやん。



　
　
　
　




じんわりそんなことを思っていると、

　




　


小さな手が俺と彼女の間で伸びた。





　


　


視線をやれば蘭那が元気よく手を挙げていて、
　
　
　




「じゃあね、蘭那は
そんなままのこと応援する！いーっぱい応援するの！」


　
　
　
　







この答えには
俺もあいりも思わず笑ってもうて。笑


　


　

「本当〜？ありがとう蘭那。笑」


「んふふ。笑」


　
　
　



新年早々、めっちゃ可愛らしい
１年の抱負が出来た西川家でした。

〈 命の知らせ 〉→←〈 サンタクロース 〉

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す