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~*story73*~ ページ24

sideリヴァイ


順調に進んでいる中、左方で黒の煙弾が見られた


…確かAの班は左翼側の中の方だったな…


中の方だったらまだ巨人には会ってないだろう…


そんな俺の考えが甘かった


「伝達です!!」


左方からやってきた伝達班に俺は驚いた


「左翼側壊滅的!!左方には奇行種出現中!この事を次の班へ伝えてください!!」


左翼側壊滅的だと…?


「…ペトラ、分かったか?行け!」


「ハッ!」


俺はペトラに指示した後、考え込んだ


まさかAの班までー…


「…お前達、俺は少し左翼の様子を見てくる。お前達はこのまま進め。いいな?」


「リヴァイ副兵長…!?」


俺はそのまま左の方へ駆け出した





















…その光景は今までで見た中で一番酷かった


辺り一面に血まみれの体の一部


吐き気がしそうな程の酷い有り様に俺はまた急いで駆けた


どうか無事でいてくれ…!


俺はそう願うしかなかった


すると見えた通常の巨人とは思えない四本足で動いている奇行種


はじめて見る巨人に驚いた


そして見えた小さな人影


「A!!」


俺は叫びながら近づいた


「リヴァイ…!」


そんな俺に気づいたのかこちらに向いたA


「…おい!何故戦わない!?」


巨人が近付いてきているにも関わらず、立体起動に移らなかった


「ごめんね…リヴァイ…」


そうAが呟いた瞬間、Aが喰われた


「…は…?」


一瞬思考が停止して何が何だか分からなくなった


しかし、俺の体はすぐに動き、その巨人に飛び掛かった


まずは口を裂き、Aを引っ張り出す


肋の骨など、所々噛み下れてはいたが、まだ意識はあった


まずは一安心して次は目を潰し、そしてうなじを削いだ


いつもの俺なら少し手こずっていたかもしれないが、今は別だ


「おい…!A!!しっかりしろ!!」


血まみれになって口から血を吐くAに必死に呼び掛ける


「り…ヴァイ…ごめん…ね…」


「もういい…!今から医療班の元に…!」


Aに何もできない俺に無力さを感じた


「もう…私は持たない…カハッ…ゲフッ…ゴホッ……」


血を吐きながら必死に喋るA


「何言ってんだ…!必ず生き残るって言ったじゃねぇか…!」


俺はいつの間にか涙を流していた


「リヴァイ…幸せになってね……愛してる…」


俺の頬に触れながらそう言ったAの手は滑り落ちた


「くっそぉぉっ…!!」


俺の声は静かな平野に響いた

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兵長大好き女子(プロフ) - veLiさん» 2回も読んでいただきありがとうございます!いやいや、私もまだまだ直さなければならないところが沢山ある未熟者です。また違う作品にはなりますが更新再開しようと思ってますのでよかったら見てください! (2016年9月27日 21時) (レス) id: 227ebebbd0 (このIDを非表示/違反報告)
veLi - このお話、読むの2回目です!ほんとに何回読んでも泣いてしまいます。。。こんなお話作れるなんてすごいです!尊敬します! (2016年8月23日 15時) (レス) id: a98225ac2b (このIDを非表示/違反報告)
兵長大好き女子(プロフ) - 凛媛さん» そんなに感動してもらえるとこち側としてもとてもとても嬉しいです!!こちらこそありがとうございました!! (2015年9月24日 21時) (レス) id: 227ebebbd0 (このIDを非表示/違反報告)
凛媛(プロフ) - すごく感動しました!こんな素晴らしいお話、、、本当に素晴らしかったです!!泣きました、感動しすぎて←本当にありがとうございました!! (2015年9月23日 22時) (レス) id: 84afcfdfb7 (このIDを非表示/違反報告)
あーたやで♪(プロフ) - リヴァイLOVEさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました!感動していただけて嬉しいです♪こちらこそ本当にありがとうございました! (2015年8月2日 19時) (レス) id: 227ebebbd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:兵長大好き女子 | 作成日時:2015年5月8日 6時

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