~*story60*~ ページ11
side貴方
「え?パーティー?」
「そう、Aの誕生日もうすぐでしょ?」
壁外調査まで残り10日になった今日
ハンジに話し掛けられ何のことかと思いきや、私の誕生日パーティーの事だった
「そんなの…別に良いのに…」
というより、私は自分の誕生日を忘れていた
だが、壁外調査二日前だからパーティーなんてしたら…
「お祝いしたいんだよ、年に一度だよ?」
「でも私はおばさんよ?」
「なーにいってんの!まだまだAは若いじゃん!」
笑いながら私の背中を叩くハンジ
「で…でも壁外調査二日前よ?ピリピリした空気の中やるのは流石に…」
私は苦笑しながらそう言うと、ハンジは急に落ち着いた顔になった
「壁外調査前だからだよ。確かに兵団内は凄くピリピリした空気だろう。だけど、Aの誕生日パーティーをすることによって少しだけでも壁外調査…生と死の事を考えなくて済むじゃん?」
ね?と優しい表情を浮かべながらそう言うハンジに納得した
「…そうねー…分かった。いいよ」
私がそう言った瞬間抱きついてきたハンジ
「ありがとう!A!!大好きだよ!!」
「わ…分かったから…く、苦し…っ」
「わぁぁっ!?ご、ごめぇん!!」
慌てて私から離れた瞬間に息を吸った
ハァ…死ぬかと思った…
「んじゃあ早速皆に言ってくるよ!じゃあね!」
笑顔でそう言うと、ハンジは猛ダッシュで走っていってしまった
…あれエルヴィンに見つかったら三時間説教ね…
私はそんなことを思いながら苦笑した
・
・
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そういえば…誕生日を祝われるなんてなんか久しぶり
部屋に戻った私はベッドに横になりながらそんなことを思った
口々に言われたりプレゼントを貰ったりとかはあったけど…何故かいつも壁外調査と被ってしまう
だからパーティーとかそんな盛大に行われるのは久しぶりだ
「…お母様とお父様は元気かしら…」
私はあの二人に甘えた生活があまり好きではなかったけど、あの二人は嫌いじゃなかった
何も言わずに訓練兵に志願して出ていって…もう私の事なんて呆れて忘れているだろう…
新しい子供を作って、いい生活を送っていますように…
そう願いながら私は重たくなってきた瞼を閉じた
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兵長大好き女子(プロフ) - veLiさん» 2回も読んでいただきありがとうございます!いやいや、私もまだまだ直さなければならないところが沢山ある未熟者です。また違う作品にはなりますが更新再開しようと思ってますのでよかったら見てください! (2016年9月27日 21時) (レス) id: 227ebebbd0 (このIDを非表示/違反報告)
veLi - このお話、読むの2回目です!ほんとに何回読んでも泣いてしまいます。。。こんなお話作れるなんてすごいです!尊敬します! (2016年8月23日 15時) (レス) id: a98225ac2b (このIDを非表示/違反報告)
兵長大好き女子(プロフ) - 凛媛さん» そんなに感動してもらえるとこち側としてもとてもとても嬉しいです!!こちらこそありがとうございました!! (2015年9月24日 21時) (レス) id: 227ebebbd0 (このIDを非表示/違反報告)
凛媛(プロフ) - すごく感動しました!こんな素晴らしいお話、、、本当に素晴らしかったです!!泣きました、感動しすぎて←本当にありがとうございました!! (2015年9月23日 22時) (レス) id: 84afcfdfb7 (このIDを非表示/違反報告)
あーたやで♪(プロフ) - リヴァイLOVEさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました!感動していただけて嬉しいです♪こちらこそ本当にありがとうございました! (2015年8月2日 19時) (レス) id: 227ebebbd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:兵長大好き女子 | 作成日時:2015年5月8日 6時