人類最強が最も愛した兵士長part2【進撃の巨人】

~＊story39＊~ ページ10

あれからカノンはスッキリしたように今を過ごしていた


多分、ずっと一人で抱え込んできたんだろう…


あの時話を聞いて本当に良かったと思った


だが、まだリヴァイのことは諦められないみたいでしつこく付きまとっている


リヴァイも迷惑そうにしているが…時々見せる子供のような表情


前までは複雑だったが、リヴァイのあんなレアな表情を生み出せるのはカノンしかいないので感謝している


そんな楽しい毎日が過ぎていったー…


「…ねぇ」


「何？」


今は班のメンバーで立体起動装置の整備をしている


そんな中話しかけてきたカノン


「貴方…リヴァイさんの事が好きなんでしょ？」


「…は！？」


ブレードを綺麗に磨いてるときにブレードに映るようにしてそう言いながら近寄ってきた


「何言って…っ…」


「見てれば分かるわよ」


私の心を読み取ったかのような口振りでそう言い呆れたようにため息をついた


「…貴方…男経験ないでしょ」


「…はい？」


熱い顔を手で冷やしてる最中にそう問われ、思わず聞き返した


って…はいぃぃ！？


「なんでそうなるのよ！」


皆して男経験ないって言うなんて酷くない！？


「だって見たらわかるもん」


カノンはキリッと私を睨み付けるように見てそう言った


な…なんだと……！？


一人悔しがっているとカノンが立ち上がった


「私、前にも言ったけどリヴァイさんが好きなの」


うん、知ってる


心の中でそう呟き頷いた


「でも貴方もリヴァイさんが好き」


真剣に見つめながらそう言うので、何を言うのかと思いながら私も見つめ返す


「だから貴方とはライバルよ。分かった？」


なんとまぁ上から目線な口振りにムカッと来る私


「ﾊｯ…あんたみたいなガキをリヴァイが相手にするはずないじゃない」


私も立ち上がり、カノンを見下ろしてそう言った


「でも、貴方はリヴァイさんと付き合ってないでしょ？なら私にも可能性はあるわ」


カノンはどや顔でそう言うと、ヒラヒラ手を振って何処かに行ってしまった


さっきの言葉が私の胸に強く突き刺さっていて中々取れない


「…何してんだ？」


「ちょ…ちょっと取れなくて…」


若干引きぎみに問うジンに私は苦笑しながらそう答えた


ぜ…絶対カノンには負けないんだから…！！


スポッと見えない針を抜き、そう決意したのだった

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