人類最強が最も愛した兵士長part2【進撃の巨人】

~＊story35＊~ ページ6

sideジン


俺の言った言葉を理解できていない様子のA


本当に鈍すぎて困る


いつもリヴァイはAだけを見ていた


Aは鈍感過ぎて気づいていないが、俺は今リヴァイとAを巡って勝負している


前から思っていたが、リヴァイは本気でAを愛してる


誰にも負けていなかった筈の俺もいつの間にか追い抜かされてしまった


勝負を売ったのは俺だが、正直リヴァイに勝てる気はしない


俺はアイツにならAを渡していいのか色々見てきたが、確信した


それなのにAといったら一人リヴァイを好いてる女が現れたからって動揺しすぎだ


団長に何を吹き込まれたのかは分からないが急に大人びた考え方しやがって


俺が好きなAは子供っぽくて、笑った笑顔は本当に可愛くて、でもいざとなったら頭の回転が速くなる。そういう奴だ


「ン……ジン…！」


一人考え事をしていた事を思い出しハッとする


今もこうして不思議そうに首をかしげているその姿


俺はそういうAが好きなんだ


「…A、俺はいつものお前の姿が好きだ。だから無理に自分を変える必要はねぇ」


俺が急にまた口を開いたので少し目を丸くするA


「お前はもっと面と向き合って行動しろ。一人メソメソしてないでアタックしてこい、アタック！」


な？と言いながらそう言うとAは間を空けてからそうだね…と呟いた


「ありがとうジン。私どうかしてたや…ウジウジしてないでちゃんとアタックしてくるわ！」


満面の笑みを浮かべながらそう言うA


「…あぁ、行ってこい」


俺がそう言うと同時にAは走り出した


やっぱり、いつものAが良い


素直に心からそう思った


「ジンさん…！あの…A兵長は？」


「また訓練中にどっか行っちゃった…」


するとザックスとエリサが話しかけてきた


…あ…訓練の事忘れてた


「…まぁ今回は許してやれ」


俺がそう言うと驚いたように目を見開く二人


「さぁ、訓練するぞ〜」


…上手くやれよA


俺は心の中で呟き、二人の背中を押して訓練を始めた

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