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エレンside
別に逃げたわけじゃない
ただ
頭が混乱してただけ
少し風にあたるか…
俺が向かったのは訓練場の倉庫の前
リヴァイ兵長とAはきっと想い合ってる
そんな二人の間に俺は入る隙間もなさそうだ…
「………はぁ」
タッタッタ…
遠くで足音が聞こえる
アルミンが俺を探しているんだろうな
そろそろ戻るか
でもAと顔を合わせて普段通り話せる自信がない
コツコツ…
？「……やっぱりここにいた」
……！この声は
「A…？」
A「どうしたの？アルミン達も心配してたよ？」
いつも通りに
話すんだ
Aに悟られてはいけない
「ハハ…わりぃ心配かけて。腹が痛かったんだ」
咄嗟に考えた嘘
A「えっ！そうなの？大丈夫？医務室行く？」
「いや…休んでたからもう大丈夫」
A「そっか…よかった！」ニコ
嘘に気づかないA
お前は他人思いで
いつも一生懸命で
優しくて…
A「何かあったのかと思った…」
「…心配かけたな」
A「ううん」
そう言ってAは俺の隣に座る
お互い何か話すわけでもなく
ただ時間だけが過ぎていく
くしゅん
「A大丈夫か？部屋戻ろう」
「…うん」
俺は立ち上がりAに手をだす
「……ん」
無意識にやったけどかなり恥ずかしいな これ…
Aは俺の手をとり立った
「訓練兵を卒業したら…
俺が1匹残らず駆逐してやる…！」
Aは俺と同じ決意をした仲間
「エレン、それは私も」
「あぁ。………」
「私はリヴァイ兵長と並ぶぐらい強くなる」
リヴァイ兵長という言葉に反応してしまう
やっぱりAが目指しているのは兵長か…
「冷えてきたし戻ろっか」ニコ
エ「そうだな」
俺はリヴァイ兵長にはなれない
けど俺のやり方で
Aのことを守ってみせる
.
Aを女子寮まで送って行き男子寮に戻る途中
いま1番会いたくない人物が俺の目の前に現れる
「……リヴァイ兵長」
リ「……………」
む、無視かよ…
リ「…お前とAは似ているな」
「へ？」
予想外の言葉で間抜けな声がでる
リ「Aはお前の前では昔のようなAだ…」
「そうですか…」
リ「Aは俺に憧れてるらしい…
お前にAを守れるか？」
そう言って兵長は去る
兵長に言われなくても今の俺は
未熟者だってことぐらい分かる
Aも俺になんか守られないぐらい強くなるだろう
グッと手に力を込める
この手で
巨人を駆逐してやる
続く
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作者名：ぽよ | 作成日時：2017年6月16日 23時
