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退屈 ページ1
…伊賀という処は退屈である。
天人の襲来から20年ほど経ったが、それと言って大きな変化はない。
お江戸はどんな処なのだろう、話によると白銀のバカデカい建物が何箇も建っているらしい。
そんでもって、人々はキラキラと輝いている。
廃刀令が配布され嘗ての勇者、攘夷志士達はどんどん勢力を狭めていった。
お江戸は幕府に近いというのもあって、今ではお侍さんも大人しくしているという噂だ。
……しかし、私達の家系は“そういう”仕事柄、幕府の言いなりにはならないのである。
通称「暗殺屋」
気配を消して相手に近寄り、証拠を残さず瞬殺する。
天人との戦争の際、幕府に命じられ陰ながら暗殺を繰り返して行く、そんな関係であった両者。
そしてその子孫である、忍の血統増田家次女…
……増田那月は、すなわち私の事だ。
今日も伊賀は退屈で、平和である。
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作者名:師走 | 作成日時:2017年1月29日 20時