経験値12 ページ14
チョロ松side
おそ「おーいチョロ松くんよー…?」
「…何さ、おそ松兄さん?」
只今、おそ松兄さんにパシられております。
ッチ、全くビール買ってこいとかどんだけ動きたくねーんだよ……賭け系のとき以外は。
ピシャリと扉を閉めて走り出す。
普段あんまり走らないけど、健康のため走っとこう。
それにしても、何か変な気持ちなんだよな…胸の辺りがモヤモヤするっていうか……
……変なもんでも食べたかな…?まあ、カラ松兄さんが買ってきたハーゲンダ〇ツが腐ってたって事でいいや。
コンビニまであと少し。大通りの横断歩道まで差し掛かった時。
僕の瞳に“彼女”が映った。
声を掛けようとおもったが、流石にそこまでしたらストーカーと誤解される。
呑気なこと考えてたら彼女の足元に小さいボールが転がってきた。よく見ると向こう側にはベビーカーの子供が泣いている。
……彼女の様子がおかしい。明らかに虚ろな目でボールを見詰めている。
!気づいていないのか!?もう信号機は点滅し始めた。トラックのエンジン音がなり始める。
_____助けなくては
咄嗟に身体は動き出す。彼女は何かを察したように、目を瞑る。
トラックの速度に勝てるとは到底思わなかったが、僕なんかの命よりもあんな子の命の方が余程大切な筈。
……僕と彼女の関係は、ただの受付係とお客さん。
でも、この出会いは偶然では無い気がする。
走り出した。彼女目掛けて。
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作者名:師走 | 作成日時:2016年5月13日 23時