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雀が「起きろ」と急かしている様に鳴いている。カーテンの隙間から差し込む早朝の朝日に目を覚ました。

…いや、早朝と言う程早くは無い午前8時半。

10cm程開けた窓から心地よく爽やかな風が入る。頬に当たった風が気持ちいい。

何気なく口にした「おはよう」の声が、誰も居ない部屋の片隅にぽつんと落ちた。

少し寂しさを感じつつも、この生活にも慣れたものだ。独りと言うのは初めてではないから。

重たい瞼をしぶしぶ開け、重たい体をよろよろと起こした。

…ふと視線を落とすと、テレビのリモコンが目に入る。

そしてまたも何気なく、電源をつけた。

「おはようございます!11月24日、火曜日です!今日のニュースは…

画面越しに若い女子アナウンサーが爽やかに、清々しく挨拶をする。
私も、こんな風に振る舞えたらな、なんて意味のない願望を思いつつ、使い慣れたベッドからおりた。

朝食、と言っても、それ程手の込むことは出来ない。軽く野菜を炒め、手元の菓子パンの袋を開ける。

なんだか、今日はいい1日になりそう……


「女子イチコロ!?胸キュン大特集!」


前言撤回。

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作者名:師走 | 作成日時:2016年5月13日 23時

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