日常33:腹立つ ページ34
わーわーまた言い合いが始まる。
あーあ。毎年あの数のカップルに圧倒されて行けなかったから今年こそ行きたかったけど無理そうだ。
こうなったら……。
「……それなら土方くんに…」
「その手には乗らねェ」
「……チッ」
海の時は上手くいったのに……。
(ドS)馬鹿のくせになかなか学習能力の高いやつだ。
「舌打ちすんなィ。それに行かねェとは言ってねェ」
「……え」
「俺も気になってたんでさァ。祭りごとは嫌いじゃないんでねィ」
……と、いうことは?
まさか、まさかとは思うけどこのクソドS馬鹿……もしかして。
「……じゃ、行ってくれるの?」
「後でべそかかれてもめんどくせェしな」
けだるげに間延びした声でそう言いながらチラシの裏をじっと見つめている総悟。
頬杖をついたその横顔はいつもの通り無表情。
つーか私べそかいたことなんてないんですけど。
「べそなんてかかないわ。行きたいなら素直にそう言え」
「あ、その日予定入りそう。てか入ったわもう祭り無理だわ」
「すいませんでした一緒に行ってください」
「最初から素直にそう言え」
くっ……!
腹立つ……!
まぁでも一緒に行ってくれるらしいし、ここは我慢しとこう……我慢我慢。
日常34:このタイミングでプロポーズか→←日常32:灯篭流し
36人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくらんぼ | 作成日時:2018年6月19日 7時