蝶が二十羽 ページ24
太宰side
この蝶という青年は不思議だ。異能力もそうだが立ち振舞いが如何せん、独特なのだ。
蝶「此処が探偵社?」
太「そうだよ。」
蝶君はナオミちゃんを背負ったまま器用に探偵社の扉のドアノブをひねった。
蝶「お邪魔しまーす!」
いきなりの蝶のお出ましに扉近くにいた国木田君は固まった。
太「ただいま〜。ねぇ、与謝野先生いる?」
私が抱えた二人と蝶が背負っているナオミちゃんを見た賢治くんが呼びに云ってくれる。
国「太宰、何があったのだ!それと、こいつは誰だ!」
いつも通り、耳元で叫ばれ、痛くなるのを防ぐ為、持っていたヘッドフォンをつけた。
国「太宰ぃぃぃ!!説明をしろ!急に居なくなったと思ったらこんなことになってるとは何があったんだ!」
ヘッドフォンはとられ、また叫ばれる。
太「マフィアさ。依頼に来たあの女性はマフィアの人間だったわけだ。敦君、虎には七十億の懸賞金がつけられているらしい。」
蝶「だから、最近黒服さん達がせわしく動いてたのか!」
納得するように手を叩く蝶。国木田君の目がそちらを向いた。
国「貴様はなんなのだ。」
蝶「僕は医者だよ。敦君達は内側の損壊だけ治しておいたよ!あとは、此処の医務の人に任せた方がいいかな?って!!」
白衣は血で汚れてしまったのを気にせず着直して整える。
国「そういうことを云ってるのではない!貴様は何者だと聞いている!」
蝶「所属を云えってこと?僕はマフィアに要るよ。」
マフィアと聞いて国木田君は身構える。それを私が止めた。
太「まぁまぁ、国木田君。彼はそういう感じの人間じゃない。先刻、話をしたがそんな類いのものは感じられない。」
マフィアだから、国木田君は警戒している。
蝶「僕はマフィアだけど、芥川君みたいなことはしないよ!だって、医者だから!!」
国木田君を見上げる蝶君。私の時もそうだったが蝶君は背が低い方だ。なので、必然的に見上げる形になる。
蝶「此処は明るいね。光の道にまっしぐらだ。僕には眩しすぎるよ!」
何を指して行っているのか私にはわかった。だが、国木田は口を開けて止まっている。
蝶「自己紹介が遅れたね。僕は蝶。そう呼んで!よろしく、また来るね!」
与謝野先生に三人を預け、蝶はニコニコの笑顔でこの扉を開け放ち、出ていった。
国「何だったんだ…?」
そう云いたくなるのも無理はない。
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夜桜 - はらさん» 注意してくれて有難う御座います。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年5月10日 8時) (レス) id: b341bfb04d (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月9日 20時) (レス) id: 352846e209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜 | 作成日時:2018年5月9日 18時