雨のち、晴れ part1 ページ38
最近、何をやっても上手くいかない。
この前のテストの結果は散々で親に怒られて、今日は提出物を忘れて先生に怒られる。
好きだった人に彼女ができて私は失恋。おまけに親友に彼氏ができて惚気話ばかり。
そして今日の天気は雨。
授業も終わり、生徒はそれぞれ家路につく。
「・・・・・・やっぱりない」
私は自分の傘を探していた。
朝、寝坊して家を飛び出し途中で雨が降ってきたのでコンビニに寄ってビニール傘を買った。
しかし、今日買ったビニール傘がないのだ。
(もしかして、パクられた・・・？)
周りを見渡すと仲良くカップルで相合傘をしながら帰る姿が目に映る。
私の心がキュッ、と痛む。
(いいなぁ、幸せそうで)
私は仕方なく下駄箱の前の長椅子に腰かける。
雨がやむまで待とうかと考えたが、外を見ると大雨。
「はぁ〜・・・。私が一体何したっていうの？」
何故、自分だけこんな思いをしなくてはいけないのか。
「傘がなくて帰れないAの図、なんかおもしれぇな」
そう言いながら私の横に座ってきたのは、隣のクラスの黒尾。
「げっ黒尾」
「なんだよその"げっ"て。俺に会いたかったくせに」
黒尾とは1、2年と同じクラスで、私になにかとちょっかいをかけてきた。
・・・・そして自意識過剰。
「別に私は黒尾に会いたいと思ってないんだけど。あ〜損した気分」
「・・・それ以上言うな。さすがの俺でも傷つく」
「あ、ごめん。冗談」
3年になってからはクラスが離れたので、廊下ですれ違うくらいだった。
こんな風に話すのは、久しぶりで変な感じがする。
「そういえば、A何かあったのか？」
「どうしてそんなこと聞くの？」
「さっきからずっと浮かねぇ顔してるから」
黒尾は1年の時からそうだった。
私が悩んでいる時は、必ずと言っていいほど声をかけてきてくれた。
「最近、全然いいことなくて」
私は最近起きたことを黒尾に話し、自分が思っていることや鬱憤を全部口に出した。
黒尾は嫌な顔をせずに、ただ黙って私の話を聞いてくれた。
「どうだ？少しはスッキリしたか？」
黒尾に話を聞いてもらうと、何故か心のモヤモヤが消えていく。
「うん、ありがと。黒尾には話聞いてもらってばっかで・・・」
すると、黒尾はこう言った。
「それじゃ、俺の話も聞いてもらおっかな」
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なつ(プロフ) - クロいいですねー！改めて好きになりました←(о´∀`о)ノ (2014年11月30日 0時) (
レス) id: decb98b861 (このIDを非表示/違反報告)
ささまき - この小説がきっかけでクロをもっと好きになりました！！((( ありがとうございますw更新、頑張ってください！ (2014年8月22日 20時) (レス) id: 895b719d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - もしもシリーズってハマトラっぽいですね (2014年8月4日 17時) (レス) id: f8235988eb (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 全部読ませて頂ました！すっごく面白かったです！！クロ先輩がかっこよかったです！！更新頑張ってください(*><*) (2014年8月4日 16時) (レス) id: 8bc070bb95 (このIDを非表示/違反報告)
シオ - クロ好きにはたまらないです！更新頑張ってください！！ (2014年7月31日 10時) (レス) id: e535a87c0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさぎ。 | 作成日時：2014年7月12日 22時
