偶然の魔法 ページ36
ある日のお昼休みのこと。
「お、いいとこに来たな」
進路相談でたまたま職員室に行っていた私は、先生から次の授業で使う物を取ってきてほしいと頼まれた。(パシられた)
「げっ……。先生、私女の子なんだけど。なにこの大量の荷物」
教材室に来たのはいいものの、
予想を上回る量だったので一気に運ぶ気が失せた。
(誰か来てくれないかな〜。例えば〜………黒尾くんとか)
私は同じクラスの黒尾くんに、ただいま絶賛片想い中。
同じクラスになってから黒尾くんとよく話すようになった。
周りにも言われるほど、仲は良い。
こういう時に黒尾くんが来て、
手伝ってくれたりしたら………なんて妄想するけど、するだけ悲しくなるだけなのでとりあえず運べるものをまとめる。
「ま、こんなもんか。よし」
荷物を持って歩こうとすると……。
「ん？もしかしてAちゃん？」
「え？！黒尾くん？！！」
目の前に黒尾くんが。
「ど、どうしたの？黒尾くん………」
私はいまにも飛び出しそうな心臓をおさえ、
平然を装いながら話す。
「職員室行ったら先生に捕まって、同じクラスの奴を教材室に行かせたから手伝ってやってくれって言われて来たんだよ。まさかAちゃんとはね〜………。先生もたまにはいいことしてくれんじゃん」
「いいこと？それってどういう………」
最後まで言う前に、
急に視界が暗くなって唇に何かが当たった。
理解するのに時間はかからなかった。
(黒尾くんが私にキスしてる…？！)
「ほんと可愛いね、Aちゃん」
私は驚きを隠せない。
「く、く、黒尾くん？！何してるの？！」
「何って、キスしたんだけど」
「それは分かるよ！でも何で………」
私は黒尾くんが好き。
でも黒尾くんは？
「何でって、そりゃぁ………」
黒尾くんは再びキスをした。
「Aちゃんが好きだから。それ以外に理由ないけど？」
「………ほんとに？」
「あぁ。ずっと言おうと思ってたけど、中々タイミング掴めなくてよ〜。今が絶好のチャンスだと思って」
黒尾くんはニッと笑う。
「で、一応返事聞いときたいんだけど？」
(私は…………。もちろん)
「………私も好きだから、黒尾くんのこと」
そして私は背伸びをして、黒尾くんの頬にキスをした。
「可愛いことしてくれるね、Aちゃん…」
黒尾くんはそう言って、
私に優しいキスをした。
fin.
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なつ(プロフ) - クロいいですねー！改めて好きになりました←(о´∀`о)ノ (2014年11月30日 0時) (
レス) id: decb98b861 (このIDを非表示/違反報告)
ささまき - この小説がきっかけでクロをもっと好きになりました！！((( ありがとうございますw更新、頑張ってください！ (2014年8月22日 20時) (レス) id: 895b719d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - もしもシリーズってハマトラっぽいですね (2014年8月4日 17時) (レス) id: f8235988eb (このIDを非表示/違反報告)
セシル(プロフ) - 全部読ませて頂ました！すっごく面白かったです！！クロ先輩がかっこよかったです！！更新頑張ってください(*><*) (2014年8月4日 16時) (レス) id: 8bc070bb95 (このIDを非表示/違反報告)
シオ - クロ好きにはたまらないです！更新頑張ってください！！ (2014年7月31日 10時) (レス) id: e535a87c0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさぎ。 | 作成日時：2014年7月12日 22時
