【歌い手】二年前、私は裏切られました【実況者】 (ページ30)

今日:9 hit、昨日:12 hit、合計:341,171 hit

20話ページ30

貴方side

頬が赤くなっているので多分平手打ちなどを

されたのか。

家にある保冷剤をタオルで包み、

花依ちゃんに渡す。

花依「っ…冷たい」

『うん。保冷剤当てててね。

女の子は傷作っちゃダメだよ？』

花依「じゃあ何でお姉ちゃんは

いっぱい怪我してるの？」

『………』

花依ちゃんは見やすい、足と首の傷を

みたのだろうか。

気づかれていた。

私は自分の残酷な過去を

話さないため、話をはぐらかす

『花依ちゃんさ、

お家に帰りたい？』

花依「私…お母さんの邪魔になりたくない…

いつも叩いたりしてきて「邪魔だ」って

いってるの」

花依ちゃんはお母さんに邪魔者扱いされている

みたいだ。

全く酷いお母さんだ。

一つの命を生み出しといて

そこからは暴力…

無責任。

そして花依ちゃんは

『二年前裏切られた私に似てる』

必要とされず、理不尽に罵倒される。

自分が何を言ってもやめてもらえない。

…ま、花依ちゃんは一人だけにやられてるみたい

だしまだ良かった。

私なんt花依「お姉ちゃん！！」

『っ…』

花依ちゃんの言葉で現実に戻る。

私はよく、いまみたいなことが起きる。

花依「お姉ちゃん…泣かないで…？」

え？……私…

『泣いてる…？』

花依「私お姉ちゃんの事大好き！

だって寂しかったけど助けてくれたから！

だから…だから！！

私お姉ちゃんがいてくれて良かった！」

『へ……？』

一緒に住むから仲良くしただけ。

楽しいから一緒にいただけ。

それだけで、

私と【あの人たち】は信頼関係はなかった。

なので簡単に裏切られた。

【【【【よろしくね！！】】】】

あの時言われた歓迎の言葉。

本当にただ言っているだけだった感じ。

感情がこもってないような、濁った瞳。

あの人達には元から仲良くするつもりは

無かったのか…？

『…ありがとう！花依ちゃん！

元気でたよ！』

花依「うん！」

なんの曇りもない、キラキラとひかる瞳。

純粋な心で、目で、私に『大好き』と

言ってくれた。

『花依ちゃんはさ…私の事信じてくれる？』

花依「？…私はお姉ちゃんの事信じるよ？

だってこんなにいいひとなんだもん！」

『…ありがと！』

【僕は雪のこと信じるよ？】

あの時言われた言葉は、目が濁っていた。

今の花依ちゃんの目は濁っていない。

そんな目で見られると信じたくなるなー…