第六百六十三話「魔王の切望」 ページ29
ローズ〔あっ、でも今ので過呼吸収まったわ！〕
漸「マジかよ！！」
A「どうなってんのよあんたの体は…」
シスコ〔お前っ…お前……！〕
パルテナ〔あら？今度は真っ赤になってしまいました。お熱でしょうか？〕
マヤ〔違いねえ、こりゃあある意味"お熱"だ〕
第二人格「んで？無惨。これ結局どういう事だったのよ」
無惨〔シスコが体調不良を起こしたタイミングは三回、その三回が起きた時の状況の中に共通する項目があった〕
漸「共通する項目？」
無惨〔…いずれも、Aが他者に対し特に冷たい態度をとった時だ。更に言うならその時のAの顔がこちら側のモニターに映ったタイミングだろう〕
第三人格「…続けて」
無惨〔つまりだ。恐らくヤンデレ化によるものだと思うが、シスコにとってはAが軽蔑する相手や嫌悪する相手に向ける冷酷な眼差しが何よりも耐え難いものなのだろう…〕
キヨ〔いや俺も耐えらんないけどそれは〕
無惨〔そうだな、"人一倍耐えられない"と言った方がこの場合は正しい…ともかく、シスコはAの軽蔑や嫌悪の視線を真正面から浴びると今のような発作を起こす。これが私の仮説だ〕
A「マジで…？シスコ、一応訊くけどさっき過呼吸以外に何か症状あった？」
シスコ〔…お前が"もう話しかけないで頂戴"って言った時、お前の顔が映った。お前が司を嫌悪の目つきで見てんのがな…その瞬間、息が詰まるような感覚がした。次の瞬間にはもうまともに息ができなかった〕
トリッシュ〔だから過呼吸になってたのね…〕
シスコ〔それと同時にありえねェぐらい寒くなった〕
テリー〔血の気が引いたってヤツか？〕
シスコ〔違う、そんなもんじゃねェ。言っちまえば…血が凍る、そんな感覚だった〕
ベロニカ〔シスコさん、それなんだけど…凍ってたわ、本当に。シスコさんが腕に爪を立ててたせいで血が出てたんだけど、腕の表面を少し流れてすぐにパキパキに凍ったの…床に垂れた分やタオルケットに付いてシミになった分に至っては血が付いた場所を中心にシスコさん以外の全部を凍らせかかってたのよ。今は左之助さんがラブ・サラマンダーで溶かしてくれたからなんともなってないけど…〕
シスコ〔…マジかよ〕
ボタン〔…これ、今ステータス見た感じシスコさんのヤンデレ化特性だったっぽい。"魔王の切望"って名前〕
第六百六十四話「闇深きシスコ・カーライル」(猗窩座、キヨ、シスコ・カーライル出ます)→←第六百六十二話「過呼吸」
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作者名：まぁ、大丈夫っしょ。 | 作成日時：2024年1月28日 17時
