18. もうすぐ……。 ページ19
(2011.12)
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「………うん。いいね。音はこのままいこっか」
『……！はい！』
静かなスタジオに少しだけ明るい空気が戻った。
今日はヒロイズムさんに作ってきた音源を聞いてもらう予定の日。こういう瞬間はいつまでも緊張する。
「でも歌詞はもうちょっと修正したいかな。音に比べてパンチが少ないから……」
『分かりました、』
「年明けにメンバーと直接会うからもしかするとその時にもまた修正があるかもしれないけど、大丈夫？」
『はい。勿論です！』
明るめの声で返事を返すと、ヒロイズムさんも優しい笑顔で笑った。
どんな作品になるか楽しみだなぁ……。
そんな想像を膨らませていると
「何か良いことあった？」
『えっ、？』
「もしかして彼氏？」
ニヤッと笑ったヒロイズムさんに思わず慌てて『違います！』って答える。
私があまりに慌ててたのか笑いながら「冗談だよ」って言うの。揶揄われたっ……！
『揶揄わないでくださいよぉ……』
「ごめんごめん。何か初々しくて、(笑)」
『もう、……』
「でも、本当に楽しそうだね？何かあったの？」
あったと言ったら……あったけど。
言って良いのか……言わない方がいいか。
『良いことは有りましたけど……内緒ですっ』
「え〜」
『ふふ。』
「意地悪だなぁ」
『仕返しですよー』
「………そういえばもうすぐクリスマスだね？」
『………あっ、たしかに』
「Aちゃんは彼氏くんと……？」
『だっ、だから居ませんって！』
「あははっ」
また揶揄われた……！
笑ってるヒロイズムさんにジトメを返す。
でも、忘れてたけどもうすぐクリスマスだよね？
………お兄さんは、どう過ごすんだろう。
聞きたいけど……ちょっと聞きづらいな。
彼女とか……居たりするのかな。
……それはちょっと落ち込む。
今度会ったら聞いてみよう、
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作者名：aki | 作成日時：2020年8月27日 1時
