【歌い手】君と共に、甘い日々を…*【短編集】

うらたぬき【ツンデレ】 ページ5

Aside




『うらたーん ！！』


う「ん 、何 ？」


『うらたんは 、クッキーとか好きですか ？』


う「ん 、まぁ 。」


『 ... うらたーん ！！！』


う「何 ..？」


『こっち向いて ！！』


う「ん 。」



今日はお家デートってやつです。そのためにクッキーを焼いてきたので、あげようと思ったけど …… 全然振り向いてくれない！！


じゃあ、もっと喜んで食べる人にあげたい、そう思った私はパソコンに夢中で全く見向きもしないうらたんを置いて、家を出た。




ピーンポーン



「はーい……って、Aちゃん！」



というわけで私はさかたん宅に来ております。部屋に入って、事情を説明すると、「本当にうらさんは〜…」なんていつものうらたんについて話してくれた。



さ「いつものうらたさんは、「Aが好きすぎて無理…」とか言っとるよ！！」


『えぇ…！？…「ピロンッ」あ、ライン…？』



ふとスマホに目をやると某緑のラインアプリが表示されていた。さかたんに『ちょっとごめん』と言うとトイレに向かい、ラインを開いた。



【ねぇ】


【どこいったの？】


【何か言ってから行けよ】


【おーい】



『誰のせいだと思ってるの ... 』


さ「大丈夫？」


『大丈夫 ！！』



ピーンポーン



ろくに返事もせず、今日は帰らない気でいた。しかし、数時間遊んでいるとインターホンがなり、「さかたーぁ！！」と怒鳴るような声が聞こえ、さかたんは息をのんだ。



『さかたん ..？』


さ「うわあああああ！！！ころされる！！！」


『わ、ちょ、さかたん！？』


さ「えーから！！早く出てや！！」



さかたんが妙に焦りながら急かしてくる。そして玄関まで来ると一瞬だけ開いたと思ったら外へ放り出された。さかたんは「じゃ、じゃな！！」とまだ焦っていた。



『っちょ 、さかたん ！？ …… うらたん 。』


う「なんで急に …」



うらたんを見るとさっきのさかたんと話していたことを思い出してつい口角が緩んでしまう。



『ツンたぬき .. 。』


う「え ？」



私はデレたぬきのが好みです…。



＿＿＿＿＿＿＿
つづくっ!!

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