【歌い手】君と共に、甘い日々を…*【短編集】

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しばらくして、寛げるホテルをみつけた。今日はここで一泊して明日は帰ろう。それから、Souくんと話して、……別れる、……



『なんて 、ね … 』



ピロンッ



『ライン … ？』



ラインを開くとすぐに表示された、“Sou”という文字。私は溢れそうになったナニカを振り切ってその内容を見る。



【Aさん？】

【今、どこですか？】

【いきます】

【教えて】

【Aさん！！】



こわ … 。束縛、なんて笑っているとまだまだ続くライン。痺れを切らしてラインを返すことにした。あの容姿とあの声、優しい性格で束縛ってギャッブやばい。



A＞Souくん

A＞ごめんね 、急に 。

A＞なんかあった

【なんかあったじゃない！！】

A＞ごめんね 、

【今どこ】

【なんで居ないの】

【外行くなんて聞いてないよ】

A＞Souくん、好きだよ 。

【僕も好き】

【今どこ】

【場所教えて】

A＞好きだから 、別れよう 。

【え 、？】

A＞ごめん 。

【話聞くから、場所言って早く】

A＞ … snowstoryってホテル 。



別れよう、その答えが来ないってことは彼はきっとなにかあったんだ、って悟ったはず。わかっちゃうなんて、すごいよ。


話聞くから、って本当優しすぎるんだよ、Souくんっ … 。



瞳から溢れる物に気づかないフリをして、彼を待った。

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